呂 厳 2021年9月30日(木) 8時20分
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米国から帰国した小室圭さんの髪型に、日本人は激しく反応した。
2018年に眞子さまと共に姿を見せてから3年間余りの米国生活を送って、小室圭さんの姿の印象は大きく変化した。ややすらりとして、そして髪を束ねていた。新しい髪型のせいなのか、小室さんの印象は大人っぽく洗練されて見えた。
小室さんは9月26日にニューヨークで飛行機に搭乗して日本に帰国した。日本のネット民は搭乗前の小室さんの姿に大きな関心を寄せ、日本の領空に入る前に、あの自由気ままな髪を切り落とすかどうかを話題にした。解答は出た。断固切り落とさなかった。
「どんな秩序にもとらわれず、自分がよいと思うことが一番」――。自分がカッコよくて、自分が自由であり、自分が幸せであることが大切。小室さんの座右の銘とは、おおかたこんなところだろう。人生とは自分の人生だ。どうして別人に干渉されねばならないのか?理屈からすれば、海外滞在者がどんな髪型をして自分の母国に帰ろうが、問題ではない。若者が苦労して航空券を買い求めて帰郷した。歓迎して当たり前だろう。どのクラスの航空券を買うかも、だれが空港に出迎えに行くかも、その家の私事だ。
しかしながら空港に到着した小室さんは、ハリウッドのスターのような待遇を受けた。パトカーが小室さんを乗せて、横浜まで送ったと聞いている。つまるところ、小室さんの結婚相手は日本の皇室メンバーなのだ。将来には、日本の天皇の伯父になる。マスコミは、これはよくないことと言いつつも、小室さんの一挙手一投足を現場から中継していた。
小室さんは、お姫様を妻にするというよりも、日本国民の娘をめとると言った方がよい。日本の民衆は皆、義理の父の気持ちで、このマイペースな若者を見つめている。そして、日中両国国民で、とてもよく似ている一点がある。ネットの書き込みを見ても歴然だ。中国と日本のネット民の多くは実際には、お姫様の未来が幸せかどうかに関心を持っている。
小室圭さんと眞子さまにとって、二人の青春期は特に長かった。率直にいえば、ネット民との期待とはいつも逆のことをしてきた。
小室さんの実家は神奈川県内、つまり東京都南部からは車で1間程度の場所だ。小室さんは2週間の隔離を求められたので、眞子さまの誕生日の10月5日を、二人で過ごすことはできない。でも相思相愛ならば、そのことは問題ではない。
嫁入り道具もなし。結婚式もなし。国外に出て注目されないようにする。眞子さまは、婚姻に伴って多くの犠牲を払うことになる。目も当てられない結末にはなってほしくないと願う。
自分で選んだ道を行く。これも現代女性の自由だ。苦しいか苦しくないかは、彼女自身だけが決めることだ。しかしながら、保護されてきたお姫様が、下々の平凡な、家事にも多く直面する生活をすることになる。だからこそ、夫の人柄が大切になる。
髪の毛を切らずに、日本の空港に降り立った。そんな姿勢でカメラのフラッシュとあれほどまでに大勢の記者に相対した。日本人の憤りはもう、我慢の限界に達している。小室さんは隔離生活後に、髪を切って日本の民衆に姿を見せるのかどうか。頭髪というものは、日本人が求める最低ラインなのだ。ただし中国のネットユーザーは、小室さんの髪にあまり興味を示していない。
■筆者プロフィール:呂 厳
4人家族の長男として文化大革命終了直前の中国江蘇省に生まれる。大学卒業まで日本と全く縁のない生活を過ごす。23歳の時に急な事情で来日し、日本の大学院を出たあと、そのまま日本企業に就職。メインはコンサルティング業だが、さまざまな業者の中国事業展開のコーディネートも行っている。1年のうち半分は中国に滞在するほど、日本と中国を行き来している。興味は映画鑑賞。好きな日本映画は小津安二郎監督の『晩春』、今村昌平監督の『楢山節考』など。
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