2021年10月8日、韓国・YTNは「アルゼンチンの上院が『キムチの日』制定を可決したが、これに対し現地では批判の声が上がっている」と伝えた。

記事によると、アルゼンチンの上院は11月22日を「キムチの日」に制定することについて満場一致で可決した。下院の票決を経て大統領が署名すれば、「キムチの日」は公式記念日となる。

11月22日の「キムチの日」は韓国キムチ協会が主導しつくられた記念日で、韓国では昨年に法定記念日として指定された。最近では米カリフォルニア州でも制定され、話題となっていた。

今回「キムチの日」制定を主導したアルゼンチンの上院議員は、票決前に約11分にわたってキムチについて演説し、「キムチは韓国を代表する宝物であり象徴だ。そしてわれわれが韓国と外交を樹立してからも59年が経った。韓国との友好を強化するため『キムチの日』を制定するべきだ」と強調。キムチの効能や作り方についても詳しく説明したという。

ところがこれに対し、現地のメディアやネット上では批判の声が殺到した。あるメディアは「1年ぶりに開かれた対面会議で韓国料理について演説した」と報じ、インフレや貧困、新型コロナウイルスなど問題が山積みの状況で、上院が「キムチの日」制定に長い時間を割いたことを問題視した。ネットユーザーからも「キムチは好きだが記念日は必要ない」「アルゼンチンの人口の半分が貧困に苦しみ、失業率が11％に達する状況で上院は『キムチの日』法案を可決した」など批判的な声が上がったという。

このニュースを見た韓国のネットユーザーからは「たしかに、韓国に突然『タンゴの日』が制定されたら税金の無駄だと思うね」「韓国人が見てもびっくりするニュース」「ありがたいけど、やっぱり国の暮らしを優先するべき」「他国の食べ物を記念日に制定する必要はないよ。ただ、中国産ではなく韓国産のキムチを選んで食べてくれれば十分」などアルゼンチン世論の反発に理解を示す声が上がっている。

その他「外国も韓国も大差ない。国会議員はみんな余計なことばかりする」「韓国の外交官たちが空気も読まず頼み込んだのだろう。もう少し時期を遅らせてもよかっただろうに」「キムチの漬け方を教えてあげるから、アルゼンチンのサッカー技術を伝授してほしい」などの声も見られた。（翻訳・編集/堂本）