中国に異変、全国各地に「小鎌倉」「小奈良」などが“ひしめく”状態に―中国メディア

Record China    2021年10月10日(日) 19時50分

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中国のニュース配信サービスである上遊新聞は9日、中国では「小鎌倉」や「小奈良」など、日本を含む国外の地名を冠した観光地が大量に増加したと紹介する記事を発表した。

重慶新聞が運営する移動端末向けニュース配信サービスである上遊新聞は9日、中国では「小鎌倉」や「小奈良」など、日本を含む国外の地名を冠した観光地が大量に増加したと紹介する記事を発表した。

記事によると、中国の少なくとも63市に、ギリシャの観光地である「サントリーニ」の名を用いた「小聖託尼」の語を使った観光地や観光施設が設けられた。さらに62市には「小京都」、61市には「小鎌倉」、59市には「小奈良」が存在するという。

10月1日の国慶節(建国記念日)から7日まで続いた国慶節連休中には、ネットユーザーから「中国には『小鎌倉』がどれだけあるんだ?」とする“ツッコミ”も寄せられたという。

記事は鎌倉について、「1990年代中盤に一世を風靡した日本のアニメ『SLAM DUNK(スラムダンク)』の舞台だった」と紹介。海、信号、踏み切り、路面電車、青い空と白い雲が鎌倉の重要な要素であり、観光客として鎌倉を訪れた多くの若者も、これらの「文芸的要素」に突き動かされたと論じた。

記事はさらに、感染症の問題で海外旅行が長期に渡りできなくなると、中国では多くの人が「穴場代替地」を探し出したと分析。観光スポットは「小」の文字に国外の観光地の地名を加えることで、インターネットのアクセスを大量に誘導して注目を集めることになったと指摘した。

記事によると、中国では多くの法人または個人が、「小鎌倉」を含む言葉を商標登録する動きも発生した。「太湖小鎌倉」「東山小鎌倉」「洞庭小鎌倉」などが存在するが、現状ではいずれも「審査結果待ち」の状態という。

地名を含むが「小」を含まない商標登録の申請も多い。「奈良」を含む申請は「奈良鹿」「奈良農場」「奈良寿司」など100件以上ある。ただし、いずれも「無効」とされたか「審査結果待ち」だ。「京都」を含む申請は1000件近くあり、「京都阿婆」「京都大媽」「京都火鍋」などがあるという。

「阿婆」は「おばあさん」、「大媽」は「おばさん」を指す比較的通俗的な言葉であり、「火鍋」はいわゆる「鍋料理」だ。なお、日本では一般に、「京都」は日本国内の地名としての固有名詞と見なされているが、本来は「天子がいる都」を意味する普通名詞だ。そのため、清朝期に北京で創業し、現在は香港に本社を置く京都念慈庵という伝統薬を製造販売する企業がある。

記事は、「京都」絡みで商標登録が申請された言葉として「京都川貝」という言葉を紹介したが、京都念慈庵の代表的な商品に「川貝枇杷膏」があり、「京都川貝」が日本の京都を意識したものであるかどうかは不明だ。(翻訳・編集/如月隼人

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