人民網日本語版 2021年10月18日(月) 8時30分
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中国青年報の教育科学部調査研究が職業院校の学生を対象にした就職をめぐる調査によると、00後(2000年以降生まれ)が最も希望しているのは「自由の利く仕事」であることが分かった。資料写真。
北京青年政治学院で英語を専攻した陳彦章さんは卒業3カ月前に友人と共に起業し、ヒューマンリソースの会社を立ち上げた。しかし、立ち上げて間もなく、ショート動画や検索サイト・百度を活用した宣伝がうまくいかず、客を見つけられず、経営が難しくなり、起業に失敗した。陳さんは、両親から卒業後は国有企業に就職した方がいいと意見されたが、「あまりに単調な生活」と拒否していた。中国青年報が伝えた。
平凡な生活に満足したくないとする陳さんは、時代の流れに乗りたいと考え、とりあえず就職することで、しばらく準備期間を設けて、自身の準備が整ったら、再び起業しようと計画している。
中国青年報の教育科学部調査研究が職業院校の学生を対象にした就職をめぐる調査によると、00後(2000年以降生まれ)が最も希望しているのは「自由の利く仕事」であることが分かった。回答者の45.21%は「融通、自由の利く仕事」を希望し、44.36%が「自由の利く仕事であることを理由に仕事を選ぶ」と答えた。同調査では2万6596人から有効回答を得た。
陝西省工業職業技術学院就業処の責任者・盧氏によると、ある卒業生は、「給料は安いし、毎日の仕事は流れ作業で、同じことの繰り返し。スマホをいじることもできない」とつぶやいていたという。その学生は3年後に、自由を求めて仕事をやめ、ネコが好きなため、地元でキャットショップを開いた。「00後の仕事に関する見方は確実に変化しており、その選択肢は非常に幅広い」と盧氏。
中国には現在、職業学校が1万1300校あり、在校生は3088万人。すでに世界最大規模の職業教育体系を築いている。しかし、その構造を見てみると、浙江工業大学のある調査によると、第13次五カ年計画(2016‐20年)期間中、中国の新たに増えたハイスキル人材は1000万人だったものの、ハイスキル人材がスキル人材に占める割合は28%にとどまっている。この数字は先進国と比べると、依然として大きな差がある。
また、産業労働者の質の面では、「2020中国製造強国発展指数報告」によると、中国の製造業における全労働生産性は1人当たり3万948.41ドルと、米国の5分の1、日本の3分の1、ドイツの3分の1にとどまっている。
つまり、職業院校の学生が落ち着いてスキルを磨いて、ハイスキル人材になるよう導くことが必要となっている。その点について盧氏は、「職業院校の卒業生が自ら製造業に就職するよう導くためには、労働精神教育を強化し、苦労を厭わず、奮闘する精神を養えるようにしなければならない」との見方を示す。
また一方で、企業はポストごとの報酬を上げ、企業文化教育を強化しなければならない。盧氏は、「学生が仕事を通じて、物質的な収穫を得るだけでなく、精神的にも大きな満足感を得ることができるようにしなければならない」と指摘する。
盧氏は数年前に陝西省のある航空・宇宙企業に調査研究に行った際、第一線の技術者の10分の1は、陝西省工業職業技術学院の卒業生で、入社後に辞める人はほとんどいないことを知り、とても印象深かったという。彼らと仕事について交流したところ、そこで働く人々は、「自分たちが生産した部品がロケットの一部となり宇宙に行き、有人宇宙船・神州に自分たちも関わった」と誇らしげに語っていたといい、そのことから盧氏は、「仕事での達成感が非常に強く、スキルと技術をこつこつと磨く動機を得ていた」と感じたという。(提供/人民網日本語版)
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