台湾ビル火災、3年前に「予言」が?「いつか火事になったら…」―中国メディア

Record China    2021年10月15日(金) 15時20分

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14日、中国メディアの観察者網は、台湾・高雄市で発生したビル火災について、3年前の時点で「このビルから火が出たら大変なことになる」との声が出ていたと報じた。写真は火災の現場。

2021年10月14日、中国メディアの観察者網は、台湾・高雄市で発生したビル火災について、3年前の時点で「このビルから火が出たら大変なことになる」と「予言」する声が出ていたと報じた。

記事は、高尾市塩埕区で14日未明に雑居ビル「城中城」で火災が発生、消防車72台が出動して消火活動に当たったものの、火元の1階から上に向かって延焼し、ビル全体が濃い煙に包まれるとともに、ビル内から助けを求める住民の声が聞こえたと紹介。出火から3時間ほどでほぼ鎮火したが、同市消防局の発表によれば少なくとも46人が死亡、台湾では1995年に台中市のレストランで発生し64人が死亡した火災に次ぐ、単一建物の火災による死者数となったことを伝えた。

そして、火元はビル1階に入っていた中古家電企業で、犠牲者の多くは煙を吸ったことによる窒息死だったとしたほか、深夜の火災で住民が熟睡していたこと、住民の多くが高齢者だったことによる逃げ遅れ、カーテンウォールにより延焼速度が高まったこと、階段に物が多く置かれて消防基準を満たさず、スムーズな非難ができなかったことなど複数の悪い要素が重なったことで多くの犠牲者が出るに至ったとしている。

同市の資料によれば、「城中城」は1981年に完成した地上12階、地下2階の商業、住宅混在型のビル。付近に同市役所があった時期は繁華街のランドマーク的存在だったが、市役所が92年に移転すると寂れていったという。99年に一度火災が発生しており、その時は幸い死傷者が出なかったものの、その後ビル内部の管理がおろそかになり環境が悪化、テナントも続々退去し、廃墟のような状態になった。一方で7〜11階部分はマンションとして販売または賃貸されており、100世帯ほどが住んでいたとのことだ。

今から3年前の2018年にビル内の部屋が他の物件と抱き合わせで売り出されて注目を集めた際にはネット上で注目され、ネットユーザーから「外観が怖すぎる」「単独では売れないから仕方なく抱き合わせ販売したんだな」「昼間通っても恐ろしい」「こんな超大型廃墟に今なお多くの人が住んでいるなんて」といった声が続々と寄せられたと紹介。中には「いつか地震や火事が発生したら、もうおしまいだと思う」という予言めいたコメントもあったと伝えている。(翻訳・編集/川尻

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