2020年までに海外進出した中国ネット文学作品は1万点以上―中国メディア

人民網日本語版    2021年10月20日(水) 14時50分

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2020年の時点で、海外に進出した中国のネット文学作品は1万点以上となっている。

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ネット文学が海外進出するようになって約20年になり、海外進出する中国の文化的アーティファクトとしては、すでに最も人気のジャンルとなっている。浙江省で最近開催された「2021中国グローバルネット文学ウィーク」の開幕式で、中国作家協会が発表した「ネット文学国際PR動画」と「中国ネット文学インターナショナルコミュニケーション報告」によると、2020年の時点で、海外に進出した中国のネット文学作品は1万点以上となっている。北京青年報が伝えた。

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■世界各国に進出する中国のネット文学

約1万作品のうち、海外出版ライセンスを得た紙媒体書籍が4000作品、オンライン翻訳作品が約3000作品となっている。サイトや電子書籍アプリを通じて中国のネット文学を読むユーザーは1億人以上で、世界のほとんどの国や地域をカバーし、世界進出が大きな成果を挙げている。

閲文集団は、「慶余年」や「贅婿」、「鬼吹灯」、「琅琊榜」、「全職高手」などの作品を海外進出させてきた。9日から11日までの3日間の会期で開催された第5回「中国『ネット文学+』カンファレンス」で、閲文集団海外業務コンテンツの責任者・孫丹青(スン・ダンチン)氏は、「傘下の海外版ポータルサイト『起点国際(Webnovel)』は約4年かけて、世界各地の優秀な翻訳者や編集者約300人を招聘し、育成してきた。そして、翻訳作品約1700点をリリースし、海外の作者約19万人を育成してきた。言語は英語やスペイン語、ヒンディー語、マレー語などをカバーしている」と説明する。

アラブ諸国やラテンアメリカといった、実力ある電子読書プラットホームが少ない市場に目を付け、五洲伝播出版社は、「that’sbooks」プラットホームを打ち出した。同社の関宏・副総経理は、第5回「中国『ネット文学+』カンファレンス」で、「現在、that’sbooksのスペイン語アプリは52万ダウンロードに達し、メキシコやコロンビア、ペルー、チリなど国をカバーしている。アラブ語のアプリは640万ダウンロードを超え、ユーザーは175カ国・地域をカバーしている。そして、アラブ諸国の電子読書プラットホームランキングで2位に入り、アラブ諸国の主流メディアから、『アラブ諸国の読者への中国からのプレゼント』と評価されている」と説明した。

■中華文化に魅了される海外の読者

ネット文化の海外進出がグレードアップするにつれて、ネット文学を原作とするドラマや映画も海外でますます人気になっている。小説「扶搖皇后」を原作としたドラマ「扶搖(Legend Of Fu Yao)」は、欧米の主流動画サイトで配信されたほか、多くの国のテレビで放送され、世界でブームを巻き起こした。小説「凰権」を原作としたドラマ「天盛長歌(the Rise of Phoenixes)」は、動画配信サービス・Netflixが最高ランクの条件で事前に配信権を購入した初の中国の歴史ドラマとなり、十数カ国語に翻訳され世界に向けて配信されている。

2019年末、ドラマ「慶余年」は中国で大ヒットすると同時に、韓国を含む世界5大陸27カ国・地域のニューメディアプラットホームやテレビで配信や放送され、好評を博した。その小説は2020年10月、韓国語版の上(第一巻)「慶余年:古老新世界」が韓国でリリースされ、同国の検索サイト・ポータルサイトNAVERの「ベストセラー作品」など、多くのランキングで上位に名前を連ねた。その他、「鬼吹灯」や「全職高手」、「将夜」、「許你万丈光芒好」、「盤竜」、「擇天記」、「凡人修仙伝」などの作品も海外で好評を博している。

中国のネット文学作品は、なぜ海外でも人気となっているのだろうか?孫氏は、「海外の読者は、中国のネット文学作家が描くキャラクターを通して、『兄友弟恭』や『尊師重道』といった中華文化の魅力に触れることができるため」と分析する。ネット作家・柳下揮は、中医学をテーマにした「天才医生」、太極拳をテーマにした「終極老師」、文化財鑑定をテーマにした「獵贗」などの小説を手掛けてきた。彼の作品は、中国の伝統文化をテーマに、民族に誇りを抱く人々を描いている。90後(1990年代生まれ)のネット作家「会説話的肘子」は、「ネット文学のコア・コンピタンスはストーリー。面白いストーリーを作る作家が集まるネット文学は今後、必ず文化産業の発展を牽引するようになるだろう」と断言している。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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