台湾海兵隊がグアムで米軍と合同訓練、蔡英文総統は米軍駐留を初めて認め中国反発

Record China    2021年11月6日(土) 21時20分

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台湾の海兵隊がグアム島で米軍と合同訓練を行っていることが明らかになり、蔡英文総統は台湾における米軍の存在を初めて認めた。これに中国は「決然と反撃」などと強く反発している。

台湾海軍の陸戦隊(海兵隊)がグアム島で米軍と合同訓練を行っていることが明らかになった。これに先立ち、台湾の蔡英文総統は米CNNとのインタビューで、台湾における米軍の存在を初めて認めた。米台の軍事協力が一段と鮮明になり、中国は「米国と軍事関係を強化するなら決然と反撃」などと強く反発している。

台湾・中央通信社によると、邱国正国防部長(国防相)は2日、グアム島での合同訓練が一部メディアで報じられたことを受け、これを認めた上で「台湾と米国の交流の一環だ」と語った。報道によると、40人の陸戦隊員がグアムに派遣され、1カ月の期間で水陸両用上陸作戦の合同訓練が行われているという。

邱国防部長は地元メディアの取材に対し、台湾と米国の間では長年にわたり多くの交流と協力を行ってきたと強調。陸軍も後方支援に必要な物資の購入に関する事務所を米国に設置していることを明らかにし、スタッフが常駐していると述べた。

一方、蔡総統は10月26日、CNNの独占インタビューで「台湾の防御能力向上のために米国と広範囲な領域で協力している」と明言。台湾軍の訓練のために小規模の米軍兵力が駐留していると認めた。台湾当局が米軍の存在を公式に認めたのは、1979年の米中国交正常化後初めて。台湾に駐留している米軍の規模に関する質問には「人々が思うほど多くはない」と答えた。

CNNによると、蔡総統は「台湾は民主主義の『灯台』であり、民主主義の価値観に対する世界中の信頼を支えるために守られる必要がある」と強調。「この人口2300万人の島は日々自分たちを守り、自分たちの民主主義を守ろうとしている。われわれが自分たちにふさわしいと考える種類の自由を保持する状況を確実にしている」「もし、われわれが失敗すれば、こうした価値観を信じる人々が、これが自分たちが戦う(べき)価値観なのだろうかと疑念を抱くようになる」とも訴えた。

蔡総統の発言が波紋を呼んだことから、邱国防部長は立法会(国会)で「米軍は台湾に『駐留』しているのではなく、軍事訓練交流・支援に参加しているだけだ」と釈明したが、中国側では外交部と国防部が同時に強く反発。外交部の王文彬報道官は定例記者会見で「台湾が中国の領土という事実は変わらない。台湾独立は死の道であり、これを支持する行為も同じだ」とけん制した。

国防部の譚克非報道官も「米国が台湾を利用して中国を抑制するという幻想を捨てず、『サラミ戦術』で米国と台湾の軍事関係を強化しようとするなら、中国は決然と反撃する」と言及。「人民解放軍は必要なすべての措置を取り、外部勢力の干渉といわゆる『台湾独立勢力』の分裂的行動を防ぎ、国家主権と領土の完全性を断固として守る」と主張した。 (編集/日向)

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