Record China 2021年11月7日(日) 11時20分
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化石燃料に代わる新たなエネルギー源とされる韓国の水素技術について、主要紙は「1トンを生産するのに二酸化炭素10トンを排出」と報道。「当分水素を輸入して使うほかない」と伝えた。
化石燃料に代わる新たなエネルギー源として水素は韓国でも注目を集めている。韓国の水素技術について、朝鮮日報は「現段階では1トンを生産するのに二酸化炭素10トンを排出する」と報道。「現実的な制約のため韓国は当分水素を輸入して使うほかない」と伝えた。
韓国政府が発表した「2030国家温室効果ガス縮小目標」(NDC2030)では水素に対する関心が高い。政府の炭素中立案は2030年までに炭素排出を18年より40%減らすというのが骨子。これに伴い現政権が脱原発政策を推進し、炭素縮小目標を達成するためには再生可能エネルギーの割合が大幅に引き上げられない限り、水素が唯一の対案に選ばれる。
同紙は6月に稼動を始めた忠清南道瑞山市の大山グリーンエネルギー水素燃料電池発電所を紹介。世界初で最大規模の副生水素燃料電池発電所と説明した。ここではナフサ(原油を蒸留する時出ている精製されなかったガソリン)工程に高温の水蒸気を投じて副生水素を生産している。副生水素は地下2キロの配管を通じて大山グリーンエネルギーに供給され、フィルタリングを経て燃料電池スタック(電池を積層した装置)で化学反応を経れば電気と水に変わる。ここで副生水素から生産する電力は瑞山市の16万世帯が1年間使用できる40万メガワット時という。
記事は「大山グリーンエネルギーの副生水素を利用した電力生産は韓国の水素産業の現住所を見せる」と指摘。「水素は生産過程のクリーンレベルにより、グリーン、ブルー、グレーなどに分けられる。天然ガスを原料に使うグレー水素は1トンを生産するのに二酸化炭素10トンを排出する実情のため炭素ゼロとは距離がある」と続けた。
太陽熱や風力など再生可能エネルギーで水を電気分解してつくるグリーン水素だけが生産過程で二酸化炭素排出がない。だが完全なクリーンエネルギーに挙げられるグリーン水素は高度な技術が必要で、韓国は確保できていない「夢のエネルギー」だ。
朝鮮日報は「韓国の水素産業はまず生産分野で大山グリーンエネルギーの例で見るようにグレー水素生産水準にとどまっている。韓国政府が炭素排出縮小期間として提示した2030年までは韓国の現実でグリーン水素生産はほとんど不可能に近い」と言及。慶一大学原子力エネルギー融合学科のパク・ジンナム教授は「水素の充填(じゅうてん)とユーティリティー分野は韓国も(日米欧などの)トップ集団と大差ない。だが格差が大きい生産技術を高度化するには時間が必要だ」と話した。(編集/日向)
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