〈私が見た新疆ウイグル自治区1〉新疆とは?

小島康誉    2021年11月6日(土) 19時0分

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拙著『21世紀は共生・国際協力の世紀 一帯一路実践談』を巡って、レコードチャイナ主筆・八牧浩行氏と対談、新疆のキーワードなどを加筆。

こんにちは。今年1月までレコードチャイナに「一帯一路実践談」を50回連載させていただいた。中国の習近平国家主席が提唱した「一帯一路」の要衝・新疆ウイグル自治区で実践してきた国際協力を豊富な写真とともに紹介した拙いコラムであるが、お陰様で好評をはくし『21世紀は共生・国際協力の世紀 一帯一路実践談』と題して、同社より出版され、さらに同書を巡って、同社主筆・八牧浩行氏(元時事通信編集局長)と対談。新疆との出会いに始まり、「大美新疆」(美しい新疆)「大愛無疆」(大きな愛に境はない)で終わり、YouTubeで配信されている。感謝するばかり。

新疆ウイグル自治区のいわゆる人権問題に関する報道が度々流れている。中国側と日本や米国など欧米側では大きく異なり、判断に困っておられる方も多いであろう。新疆ウイグル自治区を訪問したこともなく、その研究者でもない方々も各種発信されている。そこで、同自治区に関する基本情報を、150回以上訪問し多民族諸氏と世界的文化遺産であるキジル千仏洞・ニヤ遺跡などの保護研究や新疆大学奨学金提供・希望小学校建設など各種活動を実践し、日本と中国の相互理解促進に微力を捧げてきた者として体験を交えてお伝えしたい。

10回連載の第1回は概要。中国の最西部に位置し、甘粛省・青海省・チベット自治区と接し、モンゴル・ロシア・カザフスタン・キルギス・タジキスタン・アフガニスタン・パキスタン・インドと国境を接し、国境線は5600kmに及ぶ。面積は約166万平方キロメートルで中国の約6分の1、日本の約4.4倍。前漢時代に「西域都護府」を設置し、いくたの歴史を経て清朝乾隆帝時代に「新疆」(新しい境)と称され、1884年「新疆省」(「故土新帰」失った地が新たに戻ったに由来)が成立し、1955年10月1日「新疆ウイグル自治区」となった。人口は約2600万人、漢・ウイグル・カザフ族など47民族。主要産業は農牧畜・石油・天然ガス・石炭・貿易・観光など。

新疆を理解するキーワードは3つ。「シルクロード」=ユーラシア大陸のほぼ中央にあって、東西南北の幾多の文明文化が行き来した。世界的文化遺産が残存している。文明文化を運んだのは人々、よって多民族が居住している。「石油」=タリム盆地などには膨大な石油が埋蔵されている。石油のみならず天然ガス・鉄・石炭・レアメタルなどの資源も豊富。タクラマカン沙漠地下深くには大量の水も。「シルクロード経済帯の要衝」=中国の西方への門戸であり、欧州・中央アジア諸国にとっては東方への門戸であり、活況を呈している。

蛇足:「新疆ウイグル族自治区」とされていることもあるが、「広西チワン族自治区」「寧夏回族自治区」と異なり、「族」は不要。「新疆」の「疆」が「彊」と記されていることもあるが、意味がまったく異なり誤り。なお「疆」は「畺」と略されることもある。

■筆者プロフィール:小島康誉 1942年名古屋市生まれ。佛教大学卒。浄土宗僧侶、日中理解実践家。66年宝石専門店を起業し上場企業に育て上げ、96年創業30周年を機に退任。1982年より中国新疆を150回以上訪問し、世界的文化遺産保護研究・人材育成など国際協力を多数実践。佛教大学客員教授を歴任し現在、佛教大学内ニヤ遺跡学術研究機構代表、新疆ウイグル自治区政府文化顧問。編著『新疆世界文化遺産図鑑』『中国新疆36年国際協力実録』など。日本「外務大臣表彰」・中国文化部「文化交流貢献賞」・中国人民対外友好協会「人民友好使者」ほか受賞多数。 ブログ「国献男子ほんわか日記」 書籍はこちら(amazon)

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