成都で人気焼肉店を経営する日本の焼肉職人「将来は日本で成都料理の店を」―中国メディア

人民網日本語版    2021年11月9日(火) 17時50分

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浜谷東志さんは、毎日食事時になると、34年かけて磨いた肉を焼く腕前を披露し、客においしい焼肉を振る舞っている。

浜谷東志さんは、毎日食事時になると、34年かけて磨いた肉を焼く腕前を披露し、客においしい焼肉を振る舞っている。新華社が伝えた。

四川省成都市の繁華街である春熙路のあるショッピングセンターの中に、日本の焼肉の味を楽しむことができる店「和匠烤肉」がある。そのオーナーである日本人の浜谷さんは、2019年9月に、仲間と共にその店をオープンさせた。

浜谷さんは、「2006年に成都に旅行に来た時に、成都には日本式焼肉店があまりないので、大きな市場になると考えた。成都は生活感にあふれ、とても快適という印象が強く、成都で店を開くことにした」と話す。

しかし、開店して間もなく、新型コロナウイルス感染症が襲来し、ショッピングセンターは6週間営業を停止した。そんなたいへんな時期にもかかわらず、店のスタッフ50人に給料を支払わなければならず、さらに、冷凍庫の中には何百キロもの牛肉がストックされていて、そのままにしていると売り物にならなくなってしまうという危機的な状況に陥った。それでも、浜谷さんは決して諦めなかった。浜谷さんがそのように気力を保つことができたのは、成都市政府の支援があったほか、成都市が大好きという気持ちがあったからだという。

「ここにとどまると決めたからには、頑張らないと。新型コロナウイルス感染症拡大が最も深刻だった時期をなんとか乗り越え、中国の都市の生産や生活の秩序が少しずつ回復するにつれて、店の客足も戻り始めた」と浜谷さん。

そして、常連客も増え、商売はますます繁盛するようになり、2020年8月と12月には、2号店と3号店もオープンした。

18歳の時に見習いになってから、焼肉の腕を磨き続けて34年になる浜谷さんは、「僕は日本の『焼肉職人』」と笑顔で話し、「日本式焼肉の素晴らしさを成都で伝えたい」と、その思いを語る。そのため、店では食材そのものの味にこだわったり、さっぱりした料理から始めて、徐々に味の濃い料理を提供するようにしたり、肉の部位によって切り方を変えたりと、日本ならではの焼肉の技を取り入れている。

「当店の看板メニューは『厚切り牛タン』。牛タンは厚めに切った方が味わい深い。地元成都で雇用した見習いもおり、こうした技を教えている」と浜谷さん。

浜谷さんは仕事の合間に、成都のバラエティーに富むグルメ文化を楽しんでおり、「成都は『グルメの都』。火鍋に串串(串料理)など、どれもとてもおいしい」と満喫。「将来的には、成都のグルメを日本で伝え、一人でも多くの人に成都のおいしい料理について知ってもらいたい」と話した。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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