韓国の「尿素危機」、各方面に影響―中国メディア

Record China    2021年11月10日(水) 18時20分

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中国メディアの澎湃新聞は9日、「韓国が『尿素危機』に陥った」として多くのディーゼル車が走行できなくなる可能性を指摘し、複数の業界に影響が出る見通しだと報じた。写真は中国の尿素生産工場。

中国メディアの澎湃新聞は9日、「韓国が『尿素危機』に陥った」として多くのディーゼル車が走行できなくなる可能性を指摘し、複数の業界に影響が出る見通しだと報じた。

韓国では現在、ディーゼル車の排気の浄化に使われる尿素水が逼迫(ひっぱく)しており、記事は「尿素水の不足問題は拡大を続け、物流、小売、卸売業の他、建設や鉄鋼、自動車生産などの業界も影響を受ける見通しだ」と指摘。韓国の尿素水生産は中国に大きく依存しており、中国による尿素の輸出制限に言及した上で「これを受け、尿素の生産と消費問題に直面していた韓国は尿素水不足の危機に陥った。韓国政府はこの問題に注目して調整を続けてきたがこれまでのところ根本的な解決策を得られていない」と説明した。

韓国では2019年から尿素水を使用する選択触媒還元脱硝装置(SCR)の装着が義務化されているため、最近発売されたディーゼル車は全て尿素水を必要とするが、同国での尿素生産は2011年を最後に行われていないという。

記事は韓国メディアの報道として小型トラックなどを使う自営業者らから「すぐに仕事ができなくなる」といら立ちの声が上がったと伝えた他、大手スーパーの現在の在庫は1~2カ月分にとどまり、今後配送が難しくなるなどの問題が出現する可能性があることも報じた。さらに宅配など物流業界については、来週にもトラックが使えなくなる状況が現れるとの予測があるという。

記事はさらに、建設工事で使う大量の機械にも尿素水の補充が必要だと紹介。「尿素危機」の長期化で工事が中断する可能性に言及し、自動車業界についても「半導体不足に直面していた業界にとってこの問題は泣き面に蜂だ」と指摘した。

この他、韓国では尿素水不足がその価格を押し上げており、以前は10リットル9000~1万ウォン(約860~960円)だったのが今では10万ウォン(約9600円)を超えているという。また、韓国で登録済みのディーゼル車は1000万台を超えるとも報じた。(翻訳・編集/野谷

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