Record China 2021年11月12日(金) 22時0分
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観光地で男児が立ち小便をしたことをきっかけにトラブルとなり、男児の母親が崖から転落した事件で、裁判所は「故意傷害罪」には当たらないとの判決を下した。
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観光地で男児が立ち小便をしたことをきっかけにトラブルとなり、男児の母親が崖から転落した事件で、裁判所は「故意傷害罪」には当たらないとの判決を下した。中国メディアの封面新聞が2日付で伝えた。
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事件が発生したのは2020年4月。盧(ルー)さんが夫と共に3歳の息子を連れて浙江省湖州市の莫干山風景区を歩いていた際に、もよおした息子が突然その場で用を足し始めた。すると、通りかかった別の夫婦が「まったく教養がない。どこの家の子どもだ」「一体どんな親がこんな子どもを産んだのか」などと非難した。
これを聞いた盧さんは腹を立て、「なぜそんなに侮辱するのか」と反論。相手に謝罪を求めたところ言い合いとなり、もみ合いにエスカレートした。相手の女性が「中国人にふさわしくない」などと口にしたため、盧さんが女性を蹴ったところ、女性の夫である男性が盧さんを押しのけた。相手の女性が去り際に盧さんの息子を蹴り倒したため、盧さんは怒って再び追いかけ、女性とあずまやで殴り合いになった。
盧さんの夫と相手の男性が仲裁に入る中で、盧さんがベンチに上り相手を蹴ろうとしたところ、相手の男性に突き飛ばされた。盧さんははずみで柵を越えて高さ20メートルの崖から転落。木がクッションになったことで一命をとりとめたものの、全治8カ月の大けがを負った。
盧さんは「彼は階段で一度私を押していたし、あずまやにいる間に明らかに(怒りの)感情を持って私の胸や腹を押していた」と主張したが、現地公安当局は故意傷害罪には当たらないとして立件しなかった。
相手の男性は、「妻が追いかけられ殴られているのを見て、彼女(盧さん)を来させないようにと思って手を出した。(転落の)危険があるかどうかについては考えが及ばなかった」と説明した。後に男性はパイロットをしていることを明かし、「刑事責任が追及されると仕事を失うかもしれないから」と140万元(約2400万円)の賠償金を支払うことを申し出たものの、そのうちの70万元(約1200万円)が分割払いになることから盧さんが同意しなかった。
このほど開かれた裁判の判決では、監視カメラの映像などを基に「男性の手を出した行為は妻を守るためであり、故意に他人を傷つける意図はなかった。受動的な防衛行為に違法性はない。男性の手を伸ばして遮る行為と盧さんが落下したこととの因果関係はなく、故意傷害罪には当たらない」とされた。
一方、盧さんと弁護士は「動画からは、男性が遮ろうとしたのではなく(盧さんを)押していたことが分かる。調書でも相手は押したことを認めている。現場の危険度なども認識していた」として、主張が認められるまで控訴し続けるとしている。(翻訳・編集/北田)
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