米中はCOP26でなぜ「異例」の共同宣言を出したのか―仏メディア

Record China    2021年11月13日(土) 5時30分

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11日、仏国際放送局RFIの中国語版サイトは、第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)で米国と中国が異例の共同宣言を発表した背景について報じた。

2021年11月11日、仏国際放送局RFIの中国語版サイトは、第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)で米国と中国が異例の共同宣言を発表した背景について報じた。

記事は、世界の2大二酸化炭素排出国である米中両国がCOP26の閉幕前に気候変動対策強化に関する共同宣言を発表し、会議に楽観的なムードをもたらしたとする一方で「今回の声明には一体どれだけの進歩があったのか」と疑問を呈し、今回の宣言に盛り込まれた内容について今年4月18日に上海で発表された米中気候危機対策共同声明で触れられたものであり、それが具体化したものにすぎないとの見方を示した。

そして、今年4月の声明の段階で両国がメタンガスなど二酸化炭素以外の温室効果ガス削減での協力を強化することを決定していたにもかかわらず、中国政府は米国が音頭を取って先週100カ国余りとともに署名したメタン削減協定にサインしていないことを指摘。「パリ協定の多くの公約が実現されておらず、米国自身のメタン排出がここ数年増加していること、先進国が打ち出した、2020年より毎年1000億米ドルを拠出するというグリーン援助資金が実現していないことを鑑み、今新たな公約を打ち出す意味がない」と中国側が認識していると伝える一方で、中国のメタン排出削減が困難な可能性もあるとの評論も見られるとした。

その上で、COP26の会場で中国の解振華(ジエ・ジェンホア)気候変動特使が「今回の宣言と4月の声明との大きな違いは、米中合同ワーキンググループが設立されたということだ」と説明したことを紹介。合同ワーキンググループのもとで進められた今回の米中間協議は毎日緊張した雰囲気で行われ、ようやく共同宣言を出すことで決まったとようだと伝えている。

記事は、今回の共同宣言が発表される前日に、米ブルームバーグが来週に米中首脳オンライン会談開催の情報を明らかにしたことに注目が集まったとし「米中共同宣言発表を推進した動力はなんであれ、米中が協力を決めたこと自体は良いシグナルとして宣言が概ねポジティブに受け取られている」と紹介。宣言がパリ協定の履行に向けた希望になるとする一方で「米中両国が地政学的要因による干渉をどれだけ排除して気候分野で協力できるかについては、両国の気候特使の主観的な願望でどうこうできるものではないかもしれない」と結んだ。(翻訳・編集/川尻

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