2021年11月15日、韓国・ソウル新聞は「韓国は無視、米国は密着、中国はけん制、本性を現した岸田政権の米中韓外交」と題する記事を掲載した。

記事は、日本政府が来年の通常国会に提出する「経済安全保障推進法案（仮称）」のインフラの機能維持に関する条項に中国製品を排除する案を盛り込んだことを紹介し、「こうした日本の措置は、中国製品排除を本格的に推進する米政府と足並みをそろえるためとみられる」と指摘している。

バイデン米大統領は11日（現地時間）、連邦通信委員会（FCC）に特定企業の製品を認証しないよう求める法案にサインしたという。これは中国の通信機器メーカーである華為技術（ファーウェイ）や中興通訊（ZTE）などを狙ったもので、FCCは中国共産党との連携やスパイ行為への懸念を理由にこれらの企業を「国家安保脅威」に分類していたという。

また記事は「日本政府は『経済安全保障情報企画官』を新設することでさらに中国けん制の動きを強めている」とし、「岸田首相の国政課題である経済安保を実現するために経済安保担当相を置いたのに続き、防衛省に経済安全保障情報企画官を置いたもので、中国のサイバー攻撃や産業スパイ活動などに対応したい意図があるとみられている」と説明。

その上で「日本が米国と協力して中国けん制に力を入れている状況の中、日韓関係は改善の兆しが見られない」と指摘し、「2008年から毎年開催されてきた日中韓首脳会談は、昨年に続いて今年も日韓および日中関係の悪化により中止になるとみられる」と伝えている。

これに韓国のネットユーザーからは「日本とは関わらずに生きていけばいい」「日本は国内政治に韓国を利用している」「日本は米国の植民地のようなものだから、米国の考えには100％従う運命。日本も米国のようになれると信じて必死に韓国を無視する姿は滑稽だ」など厳しい声が上がっている。

一方で「日本が韓国を無視するようになった理由は、文政権が国内政治に日本を利用したから」「韓国も日本を無視し、中国と密着し、米国をけん制したから当然では？」と指摘する声や、「韓国も中国に依存しすぎてはいけない。尿素水不足事態だけ見ても分かること」「北朝鮮と中国だけにすがる文政権は最悪だ」などの声も見られた。（翻訳・編集/堂本）