朴槿恵（パク・クネ）前大統領の妹である朴槿姈（パク・クンリョン）氏が、韓国大統領選挙への出馬を表明した。12月22日、韓国メディア・イーデイリーが報じた。

「新韓半島党」所属の朴氏は21日、中区プレスセンターで大統領選出馬に関する記者会見を実施。「今の政治家や大統領候補は、北朝鮮の核問題や国民統合の根本的な解決には目を向けず、権力争いに没頭している」と批判した上で、「古い理念や人物中心主義にとらわれた『地域・系派』政治を清算し、社会体系や政策中心の政治へと転換すべき。政治制度や宗教的価値観におけるパラダイムの変化と国民意識の先進化が必要」と主張した。

また、「まずは韓国内が統合することで、南北統一を成し遂げて世界平和を達成する方法を皆で一緒に考えたい」と南北統一の重要性を強調。そのほかに主な公約として、新たな価値観の創出、改憲、分権型大統領制、所得格差の解消、主要分野の50%公営化などを挙げたという。

朴正熙（パク・チョンヒ）元大統領の次女である朴氏は、2012年の第19代総選挙においても忠清北道の沃川・報恩・永同地域から無所属で出馬し、投票日の2日前に辞退。16年の第20代総選挙にも共和党の比例代表候補として出馬している。

最近では11月24日に全斗煥（チョン・ドゥファン）元大統領の葬儀に参列し、「空にいる父と少し前に亡くなった盧泰愚（ノ・テウ）元大統領、そして全斗煥元大統領が3人で会ってくれたらうれしい」とし、「亡くなった人をあれこれと評価するのは神の領域」と語ったという。

この記事を見た韓国のネットユーザーからは、「もはや何でもありだね」「世も末だ」「完全にコメディー」「大統領選は町長選挙じゃないんだけど」「家紋に泥を塗らないで、おとなしくしていたほうがいい」「ずうずうしいにも程がある。引っ込んでいてください」「本当に史上最悪の大統領選挙だ。候補者を全員消してやりたい」など、反発の声が多く寄せられている。

一方では少数ながら、「大統領選出馬を支持します。タイミングがすばらしい」「応援します」などのコメントも見られた。（翻訳・編集/丸山）