韓国勃興、2027年に1人当たりGDPで衰退・日本を超えるか、ただし「落とし穴」も

Record Korea    2022年1月3日(月) 8時50分

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低迷する日本経済。このままの情勢が続けば、2027年には勃興する韓国の1人当たりGDPが日本を追い越す見通しだ。しかし韓国経済にも「思わぬ落とし穴」があるという。

低迷する日本経済。このままの情勢が続けば、2027年には勃興する韓国の1人当たりGDPが日本を追い越す見通しだ。しかし韓国経済にも「思わぬ落とし穴」があるという。

日本がバブル景気に沸いていた1988年、韓国の1人当たりGDPは日本の19%弱だった。しかし日本経済はその後、「失われた30年間」などとも呼ばれる経済の低迷期を迎えた。その結果、2021年における韓国の1人当たりGDPは日本の86.1%にまで接近した。

コロナ禍に直撃された20年、日本の経済成長率はマイナス4.8%、韓国はマイナス1.0%だった。経済の回復期となった21年は、日本の成長率は1.8%、韓国は4.0%だった。新型コロナウイルス感染症による打撃を、日本はより強く受け、回復も鈍い。このまま推移すると、27年には韓国の1人あたりGDPが日本を追い抜くという試算が成立する。

日本との比較で、韓国経済の強みはどこにあるのか。まず、韓国の工業の基盤部分は日本からの「移植」だ。従って、韓国の産業構造は日本と似通っている部分が多い。だとすれば、すでに「高齢産業国」となった日本は、特に技術力の差が小さな分野において「若い産業国」である韓国とは投資や消費、さらに人件費の伸びで競争しがたい。

しかし韓国経済の未来には「落とし穴」が存在すると考えざるを得ない。まず、韓国における高齢者貧困率は先進国の中で最も高い。政府が社会保障システムに投入する資金が少なすぎるからだ。また財閥による経済牽引(けんいん)に大きく依存している構造もある。そのため、大企業と中小企業の賃金格差が大きく、若者の失業率も日本より大きい。日本は韓国と比べれば、平均的な社会だ。

さらに韓国の出生率は、日本と比べても低い。韓国は10年以内に、日本以上の高齢社会になるとみられている。

韓国は先進国中で、1人当たりの仮想通貨の保有量が世界で最も多い。仮想通貨の取引も盛んで、若者の半数が仮想通貨の売買をしているという。また、GDPに占める性産業の割合および1人当たりの性産業関連の支出金額は日本の4倍もある。また、韓国の不動産価格は年率24%で急上昇している。これらの現象からして、韓国のGDP上昇には、バブルの要素が存在する可能性がある。

韓国が「日本を追い抜く」上で、最大のボトルネックになると考えられるのは、技術と価格の問題だ。韓国で盛んな家電、電子、自動車、精密機械、造船、化学工業などは、いずれも日本で盛んな産業分野と重複している。日本がこれらの分野で「萎縮」しているのは、エンドユーザー向けの電子製品を除けば、技術で後れを取っているからではなく、製造コストが高いために、販売価格に上乗せせざるをえないからだ。

韓国経済がさらに発展すれば、人件費などさまざまな要因で製品価格も上昇していくと考えねばならない。韓国が製造した船の価格が日本製の船品と同じ程度になった場合、韓国製の精密機械や化学工業品が日本で作られた品と同じぐらいに高価になった場合、世界の人々はそれでも韓国製品を買うだろうか。大いに疑問だ。

その意味で、今後の韓国経済にとっては日本経済が「天井板」になってしまうことも、大いにありえる。(翻訳・編集/如月隼人

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