亜洲週刊 2022年1月24日(月) 7時30分
拡大
陸上自衛隊の精鋭部隊とされる第一空挺団が13日に実施した今年初の演習では、これまで公開されなかった新たな戦法が導入された。写真は陸上自衛隊陸上総隊司令部が発表したもの。
香港メディアの亜洲週刊はこのほど、陸上自衛隊の精鋭部隊とされる第一空挺団が13日に参加した今年(2022年)初の演習をリポートする、毛峰東京支局長の署名入り記事を発表した。これまでに公開されたことがない作戦が導入されたことを確認したという。
演習は千葉県の陸上自衛隊・習志野演習場でA島、B島と想定された離島をそれぞれ奪還する作戦に分けて実施された。参加したのは自衛隊と米軍の約500人だった。
A島奪還作戦では、日本領であるA島が占領されたとの想定で、まずP-3Cオライオン哨戒機が出動し、輸送機に搭乗した第一空挺団隊員が地上1050メートルから降下し、初期偵察の任務に当たった。次に12式地対艦誘導弾(SSM)部隊により制空権と制海権を掌握した後に、輸送ヘリCH-47から軽火器を投下。さらに16式機動戦闘車や攻撃ヘリAH-64アパッチで相手を火力制圧して、改めて大量に投入された降下部隊が島を奪還した。
今回の演習では、ネットワーク電子戦システム(NEWS)の導入が初めて公開された。NEWSにより、相手側の通信をただちに傍受し、同時に電波干渉を行う。場合によっては、相手側の電子通信システムを崩壊させることもできるという。亜洲週刊の記事は、この新戦法の導入により、島奪還作戦にともなう負担が従来型の戦術より軽くなったと評した。
B島奪還作戦の演習では、B島に想定された地区の上空340メートルから、第一空挺団の280人が10人1組で降下した。降下開始から地上で戦闘配置につくまで1分以内だったという。
この降下作戦で注目されるのは、第一空挺団の輸送のために、日本の航空自衛隊の輸送機C-130とC-2のそれぞれ2機だけでなく、米軍のC-130Hが3機が投入されたことだった。横田基地に駐屯する米空軍374空輸航空団の司令官も、現地で演習を見守ったという。
亜洲週刊の記事は、第一空挺団は近年、グリーンベレーと呼ばれる米陸軍特殊部隊と合同の降下訓練を繰り返していると指摘。しかし、第一空挺団の恒例である新年の演習に米軍輸送機が参加したのは初めてという。記事は、日米双方が上陸作戦の一体化を進める中で、降下作戦の分野でも密接な提携が進められていることの、新たな動向を示すものと評した。(翻訳・編集/如月隼人)
この記事のコメントを見る
アジアの窓
2022/1/21
Record China
2022/1/2
Record Korea
2022/1/5
2021/12/28
2021/12/24
亜洲週刊
2021/12/5
ピックアップ
we`re
RecordChina
お問い合わせ
Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら
業務提携
Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら
この記事のコメントを見る