人民網日本語版 2022年1月30日(日) 5時0分
拡大
スクエア・キロメートル・アレイの試験機として稼働している低周波望遠鏡の宇宙観測データを分析した結果、中国内外の天文学者は銀河系において極めて強い磁場を持つ新天体を初めて発見した。
スクエア・キロメートル・アレイ(SKA)の試験機として稼働している低周波望遠鏡の宇宙観測データを分析した結果、中国国内外の天文学者は銀河系において極めて強い磁場を持つ新天体を初めて発見した。この天体は太陽系から約4200光年離れているという。新華社が伝えた。
27日、国際的に権威ある科学誌「Nature」はオンラインでこの研究成果を発表した。
SKAは世界の十数カ国が資金を出し合って建造された世界最大の総合口径電波望遠鏡で、受信総面積が約「1平方キロメートル」であることから命名され、2021年7月に正式に建設が始まった。SKAの完成を前にして、すでにいくつかの望遠鏡が試験機として稼働している。そのうち、低周波の試験機である望遠鏡「マーチソン・ワイドフィールド・アレイ(Murchison Widefield Array、MWA)」はオーストラリアにある。
中国科学院上海天文台の科学研究者である張翔氏とオーストラリアの協力者であるカーティン大学国際電波天文学研究センター(ICRAR-Curtin)のハーレー・ウォーカー博士ら中国国内外の科学研究者は、MWAの宇宙観測データを分析した結果、極めてゆっくりした周期性で電波エネルギーを放出する電波過渡現象、すなわち銀河系内にある極めて強い磁場を持つ新天体を発見した。
張氏によると、この電波過渡現象は2018年初めに出現し、その放射周期は18分前後で、これまでに知られていたもののうち最も長いパルサー放射周期より9倍長く、毎回の放射継続時間は30-60秒で、短いタイムスケール(<0.5秒)のバーストも含まれる。さらに多く観測されたのは、比較的なめらかな、1時間単位で変化するアウトラインだった。バーストの間、それは150MHz周波数帯において南の空で最も明るい30個の電波源の一つだった。
この発見は人類が銀河系の銀河面エリアで初めて観測できた長周期の電波過渡現象で、低周波源電波過渡現象の発見に向けて新たな扉を開いた。張氏は、「もし類似した特徴を持つ電波過渡現象をさらに多く継続的に観測でき、その物理的性質を明らかにすることができれば、銀河系内に極めて強い磁場を持つ長周期星体が存在することを意味することになり、人類が恒星の変化と終焉を全面的に知るうえでプラスになるだろう」と語った。(提供/人民網日本語版・編集/AK)
この記事のコメントを見る
ピックアップ
we`re
RecordChina
お問い合わせ
Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら
業務提携
Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら
この記事のコメントを見る