2022年1月30日、米華字メディア・多維新聞は、米国は中国に対するレアアース依存を減らすべきだとする米メディアの文章を紹介する記事を掲載した。

記事が紹介したのは米ウェブメディア「Warrior Maven」に19日掲載されたグラント・アンダーソン氏による「レアアース―米国の国防と宇宙の大きな要素」と題した文章。同文章では、中国で昨年12月に新しいレアアース大型国有企業が生まれるとの情報が流れ、中国がレアアース企業間の悪性競争を減らし、国際市場における価格決定権を獲得し、世界のレアアースサプライチェーンの掌握権を一層強化することを目指していると説明した。

そして、かつてはレアアース生産大国だった米国が今や80％のレアアースを中国に依存していることが人々を不安にしているとした上で、米国政府が国の安全に不可欠な35種類の鉱産資源のうち31種類を中国に極度に依存していると発表したことを紹介している。

同文章はまた、世界のレアアース貿易において大きな主導権を握っている中国がこの主導権を手放す意思を持っていないことは火を見るより明らかであるとし、ロシアが天然ガスのカードを切って西ヨーロッパに圧力をかけていることからも、ある国がライバル国に対して大きな地政学的利益を得るために忌憚（きたん）なく自国の天然資源を武器にする傾向がはっきりと見て取れると論じた。

さらに、幸いなことに中国の動きが米国会でますます注目され、レアアース問題の解決を目的とした多くの法案が出されるようになったと伝えた上で「米国は果断な行動を取り始め、レアアース分野において中国が開いたリスクの傷口を縮小しなければならない」と主張した。（翻訳・編集/川尻）