2022年2月9日、韓国メディア・ヘラルド経済によると、BTS（防弾少年団）のファンが「国民の力」公認の大統領候補・尹錫悦（ユン・ソギョル）氏に集団で抗議の意を示している。

尹氏は9日、自身のYouTubeチャンネル「AI尹錫悦」を通し、北京五輪関連で中国のネットユーザーらから「コメントテロ」に遭っているBTSのRMについて、「『嘔吐テロ』に対するARMY（BTSのファンを指す用語）の反撃がまぶしい。RMの考えに賛同する世界中のARMYが『紫ハート運動』を通じて一つになっている。『紫ハート運動』に私も賛同する」と語った。しかしこの動画に対しBTSのファンからは、「政治に利用しないでほしい」として、批判のコメントが700件以上寄せられているという。

RMは7日、自身のSNSに、北京冬季五輪のスピードスケート・ショートトラック男子1000メートル準決勝で失格判定を受けた韓国の黄大憲（ファン・デホン）の映像を投稿。黄が中国人選手を追い越す場面で「拍手」と「いいね」の絵文字を送り、黄を応援する意図を示した。

これに対し、一部の中国人ネットユーザーらはBTSを非難し、BTSの公式SNSに「嘔吐マーク」の絵文字を投稿するなどの「コメントテロ」を展開。するとBTSのファンらは、BTSを象徴する紫色のハートマークをコメントに投稿する「紫ハート運動」を開始した。

尹候補側はこのような運動に便乗し「紫ハート賛同」のメッセージを発表したが、ファンからは「BTSファンの間で落選運動が起きる前に動画を削除しろ」との要求が上がるなど、むしろ逆風を受けていると記事は伝えている。

この記事を見た韓国のネットユーザーからも、「票を得るためには何でもするんだね」「少し前は廬武鉉（ノ・ムヒョン）元大統領の人気に便乗していたのに、今度はBTS？」「本当に情けない。この人は明らかに考えが幼い」「若者の逆鱗に触れてしまったね」「そこまで焦っているのか」「BTSファンをなめてはいけないよ」「ファンの純粋な気持ちを政治に利用すべきでない」「韓国のためにぜひ落選運動をして」など、冷ややかなコメントが多く寄せられている。（翻訳・編集/丸山）