人民網日本語版 2022年2月14日(月) 7時40分
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中国の各大学が2021年の卒業生の就職の質に関する報告を相次いで発表している。
全体的に見ると、半数以上の大学で学部卒業生の就職率は引き続き90%を超えたが、未就職率は相対的に高く、そのうち「就職しないで進学を検討している」の割合が上昇を続けた。20年に比べ、大半の大学で学部生の進学率が持続的に上昇したことが注目される。
■就職しないのは「安定と質向上を求めているから」
ここ数年、学部卒業生の就職動向で最も目立つ特徴は「安定志向」だ。公務員受験と大学院受験をはじめとする未就職の割合が上昇を続けており、ここには卒業生が就職を前にして胸に抱く安定と質向上を求める気持ちがよく現われている。過去5年間近くの「双一流」(世界一流大学・一流学科)大学の学部卒業生の進路を見ると、多くの大学で就職率は20年より上昇したものの、なお低い割合にとどまるところが大部分だった。
未就職率には「就職待ち」と「しばらく就職しない」の2タイプが含まれる。同報告によると、3分の1の大学は学部卒業生の未就職率が10%を超えており、そのうち鄭州大学、天津医科大学、華中師範大学、内モンゴル大学などは20%を超え、特に内モンゴル大学は31.30%と高い割合に達した。
このうち「就職しないで進学を検討する」が「しばらく就職しない」学生の大多数にとって主な選択肢だ。西北農林科技大学を例にすると、17年の学部卒業生の「就職しない」はわずか0.76%だったが、21年は13.04%に上昇した。そのうち「進学を検討する」は5年間で20倍近く増加した。北京科技大学の21年の未就職の学部卒業生のうち、進学希望の割合は66.67%に達した。一方で、南京航空航天大学の21年学部卒業生のうち、進学希望は79%にも達した。高学歴化の背後に映し出されるのは就職の質への注目であり、この点が目下の学部卒業生にとってより重要であることは明らかだ。
■「体制内へ」の流れが強まる
少し前に話題になった清華大学と北京大学の21年卒業生の就職の質に関する報告によると、就職合意書にサインした学生は「体制内(国家機関・国有企業・事業機関など)へ向かう」流れが非常に目立つという。
しかし、「体制内へ向かう」レースの開始を告げるラッパは新型コロナウイルス感染症の後で高らかに吹き鳴らされたわけではなく、実は「安定志向」の就職トレンドがかなり前から始まっていた。
西北農林科技大の17-21年卒業生の就職先タイプ別の変化の流れを見ると、この5年間近くで、民間企業に就職した人は62.47%から42.78%に減少し、特に18~20年の卒業生で減少幅が大きい。一方、国有企業、国の事業機関や大学、科学研究機関など、体制内にある企業・機関は5年の間に徐々に転換期を迎え、就職した人の割合が上昇し、大学卒業生の就職戦線で初めて主導権を握るようになった。
■コストパフォーマンスを考え、学部生が進学競争に押し寄せる
しかし「安定した就職、高い就職の質」ということを考えると、学部卒業生にとっては進学のコストパフォーマンスが突出して高いと言える。福利厚生でも自分の専門と仕事とのマッチング度でも、大学院修了生は学部卒業生を上回る。そのためここ数年は学部卒業生が進学競争に押し寄せるのが常態になっている。大学院の受験者数だけを見ても、22年は前年比80万人増の457万人に達しており、大部分の大学で学部卒業生の進学が増え続けている。
注目されるのは、学部生全体で進学率は勢いよく伸びているが、留学率は引き続きそれほど高くないという点だ。海外の感染症の影響を受けて、各大学とも学部生の留学率は低迷している。(提供/人民網日本語版・編集/KS)
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