2022年2月21日、米華字メディア・多維新聞は、北京五輪について米メディアが「中国にとっては成功だったが、世界を分裂させた」と評したことを伝えた。

記事は、米CNNが20日に「2022年北京冬季五輪は世界を分裂させたが、中国にとっては大成功だった」と題した文章を掲載したと紹介。文章はまず五輪期間中における中国の厳格な防疫措置について「中国は感染者を迅速に発見するとともにコントロールした。これにより五輪は新型コロナウイルスの影響をかなりの部分で受けずに済んだ」と前向きに評価したと伝えた。

また、今大会における中国代表の優れた成績にも言及し、金メダル9個を含む獲得メダル計15個は同国にとって冬季五輪史上最高成績であるとともに、メダルランキングで米国よりも上に入ったと報じたことを紹介している。

一方で、感染予防措置の紹介では「存在しないところはないほどのマスク」「休むことを知らない消毒剤散布」「密封されたバブル」などと誇張気味な表現を用いるとともに「多くの西洋諸国の選手たちは北京に到着した際、厳しい措置に震撼（しんかん）した」などと伝えたほか、今回の五輪開催について「中国の台頭を示すとともに、中国がますます自信を高め、すでに外部からの挑戦や批判に対処する準備ができていることを示した」「世界にとって、これは重大な二極分化の事件である」と評したことを伝えた。

さらに、中国にとっての冬季五輪成功は「中国が国際レベルでいわゆる人権問題に対する批判の声を回避することに成功したことを表している」とも論じたことを紹介。その上で、今回のCNNのような報道に対し、中国外交部がこれまで再三にわたり「北京五輪は世界のウインタースポーツ選手、愛好者の祭典であり、政治ショーの舞台ではない」と批判してきたことを伝えている。（翻訳・編集/川尻）