ロシアとウクライナの衝突、中国の2つの介入方法―米華字メディア

Record China    2022年3月3日(木) 9時20分

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1日、米華字メディアの多維新聞は、ロシアとウクライナの衝突に中国が無関係とは言えない立場に置かれていると指摘する記事を公開した。

2022年3月1日、米華字メディアの多維新聞は、「ユーラシア大陸の西側で起きたロシアウクライナの衝突に、真逆の東アジアに位置する中国が巻き込まれ、まったく無関係とは言えない立場に置かれている」と中国のウクライナ問題に対する直接的、間接的な介入を指摘する記事を公開した。

記事は初めに、ウクライナ問題に対する中国の立場と「直接的な介入」について分析した。「2月4日に北京で開かれた習近平国家主席とプーチン大統領の会談後に発表された北大西洋条約機構(NATO)の拡大に反対する共同声明」「2月24日の中露外相電話会談とロシアからの小麦輸入拡大の発表」「2月25日の中露首脳電話会談」「2月27日の国連安全保障理事会(15カ国)での緊急特別会合を求める決議案の投票で、棄権した3カ国のうちの一つが中国だったこと」「ロシア外務省のマリヤ・ザハロワ報道官がテレビ番組のインタビューで『ロシアの友人はまだ世界にいるのか』という質問に『世界の巨人の反応を見てください。巨人のふりをするのではなく、本物の巨人。特に中国の反応を』と回答したこと」に言及し、中国がこの問題に対してはロシアに理解を示す一方で「対話と交渉を通じた解決を望んでいる」立場であると述べた。

次に記事では中国の「間接的な介入」について分析し、主に微博(ウェイボー)とTikTokでの現象を紹介。記事によると、2月22日にプーチン大統領がウクライナ東部の「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」の独立を承認した際、ロシア、フランス、英国米国、ウクライナとドイツの在中大使館が相次いでウェイボーで声明を発表したほか、国連も公式アカウントを通じて、ウクライナ情勢が悪化した18日からだけで30件余りの関連ツイートをアップしたという。22日にはハッシュタグ「ウクライナウェイボー声明発表」がウェイボーの検索1位になり、「14億人の中国人が日常的に使うウェイボーで、米国と欧州諸国の新たな外交戦争が始まった。以前にはなかった新しい現象だ」と論じた。

またTikTokについては、戦地の様子のライブ配信に用いるウクライナ人が多く存在するほか、元コメディー俳優の経歴を持つゼレンスキー大統領がその特長を利用して、政治的なメッセージを頻繁に発して国民との距離を縮めたり、ウクライナ軍の兵士たちを励ますなどのアピールに成功し、国内だけではなく対外的な評価も「平凡な輩」から「国家の危機に現れた意外な英雄」に逆転させることに成功したという。記事は「TikTokのおかげで、ウクライナの民衆はニュースを配信し、ゼレンスキー大統領を支持する動画を制作し、どのようにしてウクライナ人がロシア軍に抵抗しているかを示すことができる」と論じた。

記事は最後に「世界の工場かつ世界第2位の経済大国である中国は、国際社会の中で経済力や軍事力などに裏付けされた影響力と発言力を十分保有しており、ロシアとウクライナ両国にとっての最大の貿易相手国でもある。直接的に今回の衝突には関与していないが、対話による解決を望む態度を見せ中立を保つことで、中国は逆に影響力を発揮する役割をあえて演じている」と述べた。(翻訳・編集/原邦之

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