中国のニュース/ポータルサイトの網易は6日付で「2021年の経済指標が出た。わが国は1省だけで韓国を秒殺。韓国メディアはいたたまれない」と題する文章を掲載した。以下は、原文の主要部分に若干の補足説明を加えて再構成した文章だ。

1960年代には「アジア四小竜」と呼ばれる言葉が登場した。戦前から世界の主要国の一つと見なされていた日本は別格として、戦後になってアジアでは、規模が小さな国や地域の韓国、台湾、香港、シンガポールの経済が急成長しはじめたことを表現する言い方だ。

しかし現在は、中国が経済規模で日本をも遥かに追い越した。2021年も、中国はGDPが前年比8．1％増の114兆3700億元（約2079兆円）に達した。経済成長率が大きかったのは、新型コロナウイルス感染症の影響で前年の20年に経済が大打撃を受けたことが最大の要因だが、それにしても世界的に感染症の影響が続く中で中国経済の回復は注目を集めた。

21年における中国経済の注目点として、貿易総額が前年比21．4％増の39兆1000億元（約711兆円）と大きく伸びたことがある。また、付加価値の創出が前年比18．2％増だったハイテク製造業は、中国経済を支える大きな柱になりつつある。

中国国内の省別のGDPでは、依然として広東省が第1位であり、省別の経済規模としては初めて12兆元（約219兆円）の大台を突破した。ドル換算では広東省のGDPは1兆9600億ドル（約225兆円）で、一人当たりGDPは1万5000ドル（約172万円）に達した。広東省の経済規模は国別のランキングに当てはめても、ロシアや韓国を上回って世界有数のレベルに達した。

韓国の21年GDPは前年比4％増の1兆7900億ドル（約206兆円）だった。GDPは11年以来の最高の伸び率で、世界的に見れば好調だったが、中国とは比較にならない。

韓国はかつて中国をライバル視し、造船業、機械製造業、自動車製造業でしのぎをけずっていたが、現在では広東省1省にも追い抜かれ、中国にとっては同じ土俵で争う相手ではなくなった。

広東省は韓国を追い抜いたことで、「アジア四小竜」の全てを抜き去ったことになる。「アジア四小竜」はもはや、中国経済に対抗することは全くできない。広東省だけでなく、江蘇省や浙江省も高度成長を維持しており、アジアの多くの国との差を広げつつある。（翻訳・編集/如月隼人）