人民網日本語版 2022年3月8日(火) 19時50分
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中国科学院院士を務める中国航天科技集団第一研究院首席チーフデザイナーの姜傑氏は、「次世代有人キャリアロケットの研究・製造により、中国は2030年までに有人月面着陸の能力をつける」と述べた。
全国政治協商会議委員で、中国科学院院士を務める中国航天科技集団第一研究院首席チーフデザイナーの姜傑氏はこのほど取材に対し、「中国は次世代有人キャリアロケットを研究・製造中だ。このロケットの研究・製造により、中国は2030年までに有人月面着陸の能力をつけ、その後の月科学調査・開発、深宇宙探査、宇宙資源利用に向けた基礎を築く」と述べた。中国青年報が伝えた。
姜氏は、「次世代有人キャリアロケットの研究・製造は現在、キーテクノロジーの研究開発およびプランの論証段階にある。ロケットの研究・製造は13件の重要キーテクノロジーのブレイクスルーを達成する。これらの技術はロケットの性能指標を決めるもので、有人月面着陸任務を達成するための前提条件だ。このほか、高性能構造材料応用技術、スピード試験打ち上げ技術などが含まれる。これらはロケットの技術水準を左右し、ロケットプランの先進性の重要な現れだ」と話した。
姜氏は、「次世代有人キャリアロケットの研究・製造は高効率のキャリアロケット研究開発・製造モデルを模索し、安全で信頼できる先進的な性能を持つ有人キャリアロケットシリーズを製造するとともに、有人月探査及び近地球宇宙ステーションの将来的な運営の需要を満たす」と述べた。
姜氏は取材中、中国の大型キャリアロケットの研究・製造の見通しについても明かした。それによると、大型キャリアロケットは中国の宇宙進出と宇宙利用の能力を飛躍的に高める。近地球軌道の積載能力は百トン級、地球・月遷移軌道の積載能力は50トン級にのぼる。任務のカバー範囲が広く、適応性が高い。宇宙モジュールや宇宙発電所などの近地球軌道への大規模打ち上げ任務に使用でき、また有人月面着陸、有人火星・小惑星探査、太陽系外縁探査などの深宇宙探査任務にも使用できる。中国の宇宙活動が新たな大規模探査の段階を迎え、中国の宇宙探査及び宇宙開発における優位性が確保される。
回収可能ロケット技術は現在、宇宙分野の先端技術だ。姜氏は、中国のロケット回収関連技術の研究開発も展開中で、その技術の難点には主にエンジン複数回起動技術、エンジン推力調節技術などが含まれる。ロケット回収は宇宙輸送システムの建設・再利用の重要な基礎だ。再利用可能な宇宙輸送システムの研究・製造により、中国の宇宙輸送は使い捨てから再利用への重要な飛躍を実現する。これは中国の宇宙への進出と宇宙利用の能力を大幅に上げた。(提供/人民網日本語版・編集/YF)
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