Record China 2022年3月10日(木) 13時20分
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華僑向け中国語情報サイト文学城に8日、ロシアがウクライナ侵攻の理由としている「ウクライナのナチス化」の真偽について分析した米NBCの記事が掲載された。
記事は、ロシアのプーチン大統領がウクライナ侵攻の理由をいくつか挙げている中で、最も奇妙なものが「ウクライナのナチス化を排除する」という理由だと紹介。そこには旧ソ連、ウクライナ、反ユダヤ主義、第2次世界大戦といった歴史的な要素が錯綜しているとした。
そして「プーチン氏のウクライナ批判は荒唐無稽であることを前置きしておく。ウクライナのゼレンスキー大統領がユダヤ人であり、第2次大戦中に家族が迫害されたと以前に語っているし、『ナチス化』のレッテルはロシアの常とう手段だからだ。プーチンは北大西洋条約機構(NATO)をもナチス呼ばわりしたことがある」と断った上で、ウクライナとナチスとの関係について論じている。
まず、第2次世界大戦前夜のウクライナには欧州有数のユダヤ人コミュニティーがあり、270万人のユダヤ人が住んでいたとされると紹介。当時のウクライナはソ連から迫害を受けており、住民の多くがソ連を憎んでいたとし、1941年にナチスドイツがキエフを攻略した際には「ヒトラー万歳」の横断幕を掲げてドイツ軍を歓迎さえしたと伝えた。
その一方で、ウクライナを占領したナチスドイツは例にもれずウクライナでもほどなく反ユダヤ主義を掲げてジェノサイドを展開したと指摘。「さらに厄介なことに、もともとユダヤ人に対して特別な感情を持っていなかった反ソ連のウクライナ民族主義者たちがナチスドイツに迎合して反ユダヤ主義に傾いた」とした。
記事は、現在のウクライナはすでに反ユダヤ主義の歴史に別れを告げ、現在も14万人のユダヤ人が居住し、身分上での平等が保証されていると紹介。先月には反ユダヤ行為を刑事犯罪とする法律が可決されたと伝える一方で、「不幸なことに、こうした法律が制定されることは、社会に依然として反ユダヤ問題が存在することを意味する」とし、一部の過激派がかつての「ウクライナの英雄」による反ユダヤ主義を模倣しようとしていると伝えた。
その上で「当然、これらの問題はウクライナの内部事情であり、プーチンがウクライナを侵攻する理由を合理化することはできない」と断じている。(翻訳・編集/川尻)
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