人民網日本語版 2022年3月11日(金) 16時50分
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中国のスマート巡回検査の市場需要は将来1000億元に達する見込みだ。
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広西柳州市柳鋼集団の冷間圧延工場の電力供給制御室内で、乳白色のスマート巡回検査ロボットがロボットアームをくねらせ、温度測定やデータ収集の機能を併せ持つ先端部のカメラを使って、制御室内の設備のデータを逐一確認していた。これは同社が初めて投入したスマート巡回検査ロボットだ。中国新聞網が伝えた。
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「従来は手作業で検査していたため、人手や資源を消耗するだけでなく、データの動きが正常かどうかの判断基準も大雑把になっていた。この巡回検査ロボットを採用することで、24時間のリアルタイム検査を実現できるだけでなく、データの収集と監視もより精確で効率的になり、日常的な巡回検査の効率が大幅に向上した」と、同工場の電気技師で全国設備点検検査技能コンテストの優勝者でもある施志広(シー・ジーグアン)氏は語る。
スマート巡回検査ロボットは新しいタイプのサービスロボットの一種で、主に生産設備の監視に用いられ、システム内の設備の状態をタイムリーにフィードバックすることで、技術者が迅速に問題点を見つけ、メンテナンスを行えるようにするものだ。近年、このような新しいタイプの巡回検査ロボットは電力、トンネル、冶金などの分野で広く使われるようになり、販売市場もさらに拡大している。統計によると、2018年から2020年までの中国における巡回検査ロボット市場の総需要は約477億元(約8586億円)、年平均需要は約159億元(約2862億円)で、スマート巡回検査の市場需要は将来1000億元(約1兆8000億円)に達する見込みだ。
人工知能(AI)が在来産業と徐々に結びついていくにつれ、IoT(モノのインターネット)、クラウドコンピューティング、5G技術が企業に多大な経済的・社会的効果をもたらし、産業ソース側の再編と高度化も後押ししており、中国の産業構造の調整によって巡回検査ロボットも急速な発展を迎えている。中国国家電網を例にすると、変電所や配電所の巡回検査が徹底されず、検査結果をデジタル化できないという従来の人手による検査の欠点をスマートグリッド巡回検査ロボットが克服し、検査コストを効果的に節約し、電力網システムのスマート運用水準を高めることができる。
中国国家電網の策定した発展計画によると、2016年から2020年までに、新設変電所のスマート化率を100%とし、スマート変電所を約8000カ所新設する必要がある。統計によると、中国における変電所巡回検査ロボットの全体的な産業規模は、2019年に400億~550億元(約7200億~9900億円)に達した。将来的には、このような電力網巡回検査ロボットがスマートグリッドシステムの「標準装備」となり、電力網全体のスマートシステム構築と一体化しそうだ。(提供/人民網日本語版・編集/NA)
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