Record China 2022年3月13日(日) 21時40分
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上海市内のあるマンションで、「家無し猫」の世話を巡って住人の心の交流が生まれた。大きなきっかけの一つが、日本人が残した貼り紙だったという。
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中国では、上海市内で暮らしていた日本人が、マンション敷地内にいる「家無し猫」について、「私は帰国することになりました。残された猫の世話をお願いします」といった貼り紙をしたことで、中国人住民らとの交流が活性化したことが話題になった。
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日本人は自らをMiaoと名乗った。Miaoさんによる最初の貼り紙によると、新型コロナウイルス感染症の影響で2年もの間、日本に帰国できなくて家族に会えなかった。しかし黒猫とトラネコの2匹の猫に出会えたことで慰められた。しかしこのほど帰国することになった。そしてトラネコは最近、元気がないのでとても心配しているという。
しかし、マンションにはMiaoさん以外にも猫の世話をする人がいて、心配しないでよいと言ってもらえたという。Miaoさんは「再び上海に来たら、かわいい猫たちに会えることを楽しみにしています。私の分も猫をかわいがってください。お願いします。ありがとう」と書き込んだ。
ところで、しばらく前の話だが、黒猫とトラネコの姿が見えなくなったことがあった。後になり、このMiaoさんが2匹を動物病院に連れていって不妊手術を受けさせていたためと分かったが、「猫好き」のマンション住人は心配した。
マンションにすむ小学校4年生のJojoさんも猫の世話をする一人だ。Jojoさんは、アレルギー症の関係で自室で猫を飼うことができないため、マンション敷地に住む猫をかわいがっているという。Jojoさんは、猫の世話をするだけでなく、マンション敷地内に住む猫の「猫口統計」を作成したり、猫のことを作文に書いたりしている。猫2匹が見当たらなくなった際には、自分で懸命に探したりマンションの警備員らに尋ね回ったりした。
「行方不明」になっていた猫2匹が戻って来た時に、猫好きのマンション住人はとても喜んだ。Miaoさんによると、猫には不妊手術をすべきことが、まだ十分には理解されていない。子猫が生まれても多くは生き残れず、生き残れてもやせ細ってしまう。また猫の数が増え過ぎて、住人の生活に支障が生じる場合もある。Miaoさんは、人と猫の共存を成立させるためにも、猫の不妊手術や合理的な餌のやり方について住人に浸透させるべきと考えていたという。
このマンションの「猫好き住人」たちはマンション敷地内の貼り紙で交流が始まったが、面識がない場合が珍しくない。Jojoさんも、日本人のMiaoさんがだれか知らず、餌やりの場で会った男性が「あれがMiaoさんかも」と思う程度だという。
しかし、貼り紙を通じてでも住人らの「心の交流」は成立した。Jojoさんも、Miaoさんが1日も早く家族と再会できることを祈っている。(翻訳・編集/如月隼人)
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