2022年3月16日、韓国・毎日経済は「日本政府が東京電力福島第一原発の処理水を来年春から海洋放出することを受け、水産物の安全への懸念が高まっている」と報じた。

日本政府は昨年4月に処理水を海洋放出する計画を盛り込んだ「処理水の処分に関する基本方針」を決定し、2023年から30年にわたって処理水を海洋放出することにした。

記事によると、これをめぐり韓国の釜山市は今月15日、「釜山沿岸の海水と水産物の放射能監視システムを強化する」と発表した。市は南区に放射能無人監視網を新たに設置し、現在の5カ所（江西区1、東区1、海雲台区1、機張郡2）から6カ所に拡大する。海水浴場など沿岸海水に対する放射能検査の回数も現在の140回から180回に増やすという。

また、16の区・群と協力して在来市場、卸売市場、大型スーパー、オンライン販売店などを対象に年間約800件の水産物を回収して検査を実施する。

水産資源研究所は今年、放射能検査装備を新たに確保し、養殖場と水産物卸売市場で114品目を対象に年間300件以上の深掘り分析を行う。

さらに、輸入水産物の原産地表示を取り締まるチームも構成し、取り締まりを強化していく計画だという。

釜山市に住む40代の主婦は「尹錫悦（ユン・ソクヨル）次期大統領が処理水の海洋放出に反対する立場を日本政府にはっきりと伝え、今からでも撤回させてほしい」とし、「来年に放出が始まってしまったら、しばらくは水産物を口にしない」と話したという。

この記事を見た韓国のネットユーザーからは「しばらくではなく、放出が始まった瞬間から永遠に魚が食べられなくなる」「塩はどうなるの？」「水産物が食べられないだけではなく、海水浴も楽しめなくなる」「尹次期大統領は『問題ない』と言っていた。大統領になったら積極的に日本産水産物を輸入しそうで恐ろしい」など不安の声が続出している。

その他「韓国政府は一体何をしているのか」「どんな手を使ってでも放出を阻止しなければ」「国際社会がなぜ騒がないのか不思議で仕方ない。海はつながっているのに」「原産地偽造に対する処罰を強化してほしい」などの声も見られた。（翻訳・編集/堂本）