中国東方航空のボーイング機墜落事故、中国で737MAX運航再開に影響も―海外メディア

Record China    2022年3月26日(土) 15時30分

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中国東方航空のボーイング737-800機墜落事故で、海外メディアは最新鋭機「737MAX」140機余りの中国側への引き渡しにも影響する恐れがあると報じた。写真は広州空港のMU5735家族接待の案内

中国東方航空のボーイング737-800旅客機墜落事故で、製造済みの最新鋭機「737MAX」140機余りの中国側への引き渡しにも影響する恐れがあるとロイター通信が報じた。2018、19年に相次いだ737MAXの墜落事故後、主要な航空機市場で同型機の商用運航を再開していないのは中国だけだ。

ロイター通信によると、21日に墜落した737-800はインドネシアとエチオピアで2度の事故を起こし、737MAX墜落の原因となった機器を搭載していない。しかし、中国の乗客と厳格な安全要件を課すことで知られる中国の規制当局は800とMAXを同一視する可能性がある。

中国東方航空機の墜落は現在、関係当局が原因を調査中。通常、こうした事故には複数の要因が絡んでおり、専門家は可能性が疑われる原因について結論付けるのは早計で、特に入手可能な情報が少ない状況では慎重を期すべきだ、と警告している。

中国国営メディアによると、東方航空は737-800の運航をすべて取りやめた。航空コンサル会社のIBAによると、東方航空は737-800を89機保有し、中国の航空会社では6番目に多い。中国の他の航空会社は同型機の運航を継続しており、東方航空も737-800に似ているが、やや小型の737-700については運航を続けているという。

複数の業界筋によると、ボーイング社は中国で737MAXの商業運航が再開されれば、即座に納入しようと待ち構えていた。東方航空傘下の上海航空向けに製造された737MAXは先に米ボーイングのシアトル工場から中国・浙江省舟山市の最終仕上げ工場に向けた移送が始まり、MAXの中国での運航再開は近いと受け止められていた。この機体は15日に米領グアムに到着し、その後は移動していないという。

737MAXの2度の墜落事故後、中国は真っ先に運航停止に踏み切った。RAリサーチのシニア・エクイティ・アナリスト、コリン・スカローラ氏は「中国の航空規制当局は安全に関わる問題に対して徹底した態度を取ることで知られ、今回の737-800の墜落で737MAXの運航再開がさらに遅れても不思議ではない」と述べた。メリウス・リサーチのマネジングディレクター、ロバート・スピンガーン氏も、事故原因が明らかになるまで中国での737MAXの運航再開が遅れる可能性があると指摘した。

737MAXの運航再開が遅れそうな背景として、ロイター通信は業界筋の「中国は新型コロナウイルスの感染がこの2年間で最悪の状況にあり、航空会社は需要が落ち込んでいるため、737MAXを新規で手に入れる必要に迫られていない」との見方も紹介した。(編集/日向)

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