Record China 2022年3月26日(土) 7時30分
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米華字メディア・多維新聞は25日、中国内の親ロシア派と反ロシア派の「内紛」は警戒に値するとの記事を掲載した。
記事は、「ウクライナでの戦争が始まってから、中国のネットユーザーらは1カ月も口論を続けており、その内紛は深刻なものになっている」と指摘。「双方は互いに攻撃し合い、罵声を浴びせ合っている。もし彼らが実際に銃を手にしていれば、少数の極端な人物が発砲し、それに続いて大勢が殴り合いになる可能性が高い」とした。
その上で、これほどまでに論争が続いている原因について「中国とは距離的にかなり離れているものの、双方ともにこの戦争が中国に関わることだと認識しているからだ」とし、「中国はこれに対して『正しい』反応をしなければならない」と言及。ただ、何が正しい反応かについては、親ロシア派と反ロシア派で見解が全く異なると指摘した。
まず、親ロシア派について「彼らはこの戦争の原因が、米国をはじめとするNATOが東への拡大を進め、ロシアの安全を著しく脅かしたためであり、ウクライナの過激派が同国内のロシア系住民を絶えず迫害し、虐殺を行ったため、ロシアはやむを得ず戦争によって自国の権益を守らざるを得なかったと考えている」と説明した。
その上で、中国の国益の観点からは、「中ロは現在、米国の覇権に対抗する盟友である。ロシアが欧米の制裁によって倒れた場合、米国の次のターゲットは中国になる。中国はロシアを擁護し、支えなければならず、今後も中ロで米国に対抗すべきだ。世界で米国の覇権に対抗できるのは中ロしかいない」との見方があることを紹介した。
一方、反ロシア派については「こうした見解を認めておらず、いかなる理由でも侵略は正当化できないと考えている」とし、「ウクライナは独立国家であり、国連加盟国の一つ。EUやNATOとどのような関係になろうと、ロシアに干渉する権利はない。ウクライナへの軍事侵攻は国連憲章違反であり、厳しく罰せられるべき」との主張だとした。
そして、中国の国益の点からは「ロシアの軍事行動を支持すれば中国が道義的に世界から信用を失い、平和友好、公正正義、責任ある大国のイメージの確立に不利になる。欧米は依然として世界の科学技術のトップに位置しており、中国は欧米に学ぶ必要がある。欧米との関係をこじらせすぎてはならない。欧米と友人になることこそ、中国の国益に最もかなう戦略的選択だ」との考え方があることを伝えた。
記事は、双方に正しい面と間違った面があると指摘。正しいのは「どちらの主張にも理があること」で、間違っているのは「どちらも一方だけを見て他方の視点を見落としていること」だとし、「包容力がなく、絶えず相手に泥を塗り、中国人の内紛を促すような言説には冷静さと警戒感を保つべきであり、こうした極端な敵視思考に振り回されないようにしなければならない。多くの中国人は素朴で善良であり、異なる思想、異なる観点を尊重することを心得ており、ものの見方が違うからといって憎しみを抱くことはないと信じている」と論じた。(翻訳・編集/北田)
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