人民網日本語版 2022年3月29日(火) 15時50分
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中国国家級無形文化遺産・栄昌夏布の代表的な伝承人である黄秀英さんは、「夏布は日本や韓国の伝統的な服の生地で、多くの人が冠婚葬祭など、人生における重要なシーンで着る夏布の服を持っている」と語った。
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中国国家級無形文化遺産・栄昌夏布の代表的な伝承人である黄秀英(ホアン・シウイン)さんは、「夏布は日本や韓国の伝統的な服の生地で、多くの人が冠婚葬祭など、人生における重要なシーンで着る夏布の服を持っている。中国の夏布は日本や韓国、東南アジア諸国に輸出されて、現地の人々の生活に溶け込み、人々と人生を共にしている」と語った。中国新聞網が伝えた。
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中国で「夏布」と呼ばれる麻は、カラムシの繊維を原料とした薄手の生地だ。重慶市栄昌区は、カラムシや夏布の生産で、1000年以上の歴史を誇り、昔は皇帝一族への貢物として扱われていた。夏布は2019年に「国家級無形文化遺産代表性項目保護単位リスト」に組み込まれた。
古代中国には、「冬は毛皮、夏はカラムシ」という言葉があり、「夏布」の「夏」はそこから取られている。肌触りが良く、通気性に優れるため、夏布で作られた服はとても涼しく、さらに、菌が付きにくく、カビも生えにくいため、民間では最高の夏服の生地と見なされてきた。
栄昌区の「夏布一族」出身の黄さんは、四川外国語大学で貿易や文化を学んだ。その後1990年代には、夏布の貿易に携わるようになり、文化が似通っている日本や韓国、東南アジア諸国の多くの伝統衣装は夏布で作られていることを知るようになった。
黄さんは、「韓国人から、冠婚葬祭の各種行事に参加する時に着るため、一生に約10回は必ず夏布の服を着ると教えてもらった」と語り、陳列している服を指しながら「これは韓国人が結婚する時に着る服で、夏布を染めた後、裁断して作っている」と説明した。そして韓国人は生まれた時、成人式の時、祝祭日の時にも夏布の服を着るほか、さらに、葬式の時にも夏布の喪服を着るという。
韓国だけでなく、日本や東南アジア諸国でも、夏布は伝統衣装の生地として使われている。黄さんは、「夏布は伝承されながら、ブレークスルーやイノベーションも試みられている。以前から夏布は服の生地として使われているほか、葬式用品、寝具などにも使われていた。そして、今では、靴下やマフラー、ベビー用品、さらに、扇子、お香グッズ、ハンドバッグ、照明器具といった文化クリエーティブグッズにも使わるようになっている」と説明する。
そして、「世界中から絶え間なく注文が入って来る。今年に入って、地域的な包括的経済連携協定(RCEP)が発効し、夏布の注文数が増加の一途をたどっている。現在、専門家と連携して、夏布を『中国とEUの地理的表示保護協定』に登録して、一人でも多くの海外の人々が生活の中で、長い歴史を誇る中国のこの無形文化遺産に触れることができるように取り組んでいる」と話した。(提供/人民網日本語版・編集/KN)
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