「GDP世界一」におびえる中国の指導者、その意外な理由とは?―シンガポール研究院

Record China    2014年6月5日(木) 18時53分

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2日、シンガポール・南洋理工大学のラジャラトナム国際研究院の雑誌「評論」は、今年中に米国を抜き世界最大の経済大国になると予測されている中国について、中国の指導者たちは「世界一」になることを恐れているとの論考を掲載した。

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2014年6月2日、シンガポール・南洋理工大学のラジャラトナム国際研究院の雑誌「評論」は、今年中に米国を抜き世界最大の経済大国になると予測されている中国について、中国の指導者たちは「世界一」になることを恐れているとの論考を掲載した。

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同論考は中国の指導者らが「世界一」を恐れる原因を3つ挙げている。まず、世界的に用いられているGDP指数が中国の実情を反映していないことだ。指導者らは国のGDPがどれほど高くとも、13億の人口を抱える中国では1人あたりのGDPはそれほど高くないことを理解している。世界銀行の統計によると中国の1人あたりのGDPは世界第91位、購買力ベースで換算しても世界第89位にすぎない。

また、指導者らは「中国は世界一」と錯覚させておいて、米国が政策的に罠にはめるのではないかとの恐れも抱いている。さらに、「世界一」が中国の潜在的民族主義を高めるのではという危惧もある。中国の指導者らは「偉大な国家」をめざすと公言しているものの、民族主義は国家運営にとって諸刃の剣でもある。現に中国が南シナ海で繰り広げている領海争いに関して、中国のネットユーザーは「政府の態度が軟弱だ」と非難している。

中国人にとって弱腰外交と「富国強民」は両立しない。中国が世界一の経済大国なれば、今よりも政府の抱える問題が増え、国内外からの圧力も強くなるだろう。(翻訳・編集/YM)

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