新型コロナがリバウンド、中国経済にどれほどの影響を与えるか―中国メディア

人民網日本語版    2022年4月1日(金) 5時50分

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新型コロナウイルス感染症の新たな波がやって来た。経済回復にどれほどの影響を与えるだろうか。写真は上海のPCR検査会場。

新型コロナウイルス感染症の新たな波がやって来た。経済回復にどれほどの影響を与えるだろうか。過去2カ月間の中国経済データは市場の予想を大幅に上回ったが、域内では感染症がリバウンドし、影響を受けた省(区・市)の数や関連する都市の経済規模が2年ぶりに過去最高を更新し、関係機関の予測では、感染症が第1四半期(1-3月)の国内総生産(GDP)成長率を0.3~0.7ポイント(p)引き下げる可能性があるという。

最近、中央政府から地方政府まで集中的に計画配置を行い、企業が困難を乗り越えるようサポートする一連の措置を打ち出すとともに、政策が着実に細やかに実施されるよう後押ししている。複数の専門家の分析によると、今年に入ってから億単位のマーケットエンティティーに向けて打ち出された一括した措置は力の入った着実なもので、実施ペースも速く、経済ができるだけ早く回復するよう推進するのに役立つという。

今年3月以来、全国では感染症が散発的に発生し、特に長江デルタ地域と珠江デルタ地域の経済の中心的都市が感染症の影響を受け、サービス業とオフライン消費にとっては大きな打撃となった。

粤開証券の羅志恒(ルオ・ジーヘン)チーフエコノミストは、「3月に入ってから感染症のリバウンドが経済社会の正常な運営に深刻な打撃を与えている。オフラインの人が集まるタイプの消費が制限され、外食・旅行、不動産販売などが目に見て低下した。工業生産は相対的に安定しているが、建築、貨物輸送・物流などは影響を受けた。こうしたことを考えると、第1四半期のGDP成長率は4.8%前後に低下する可能性がある」と述べた。

財信国際経済研究院の伍超明(ウー・チャオミン)副院長は、「感染症が消費や人の接触するタイプの経済活動に与える影響は確かに大きく、コモディティー価格の高止まりが川中と川下の企業の投資活動に与える影響も引き続き大きいが、政策の注力点では早くも効果が現われており、投資の増加率、とりわけインフラ建設投資の増加率も引き続き上昇する見込みで、こうしたことがマイナス要因の打撃をある程度緩和することができる」との見方を示した。

最近、中央政府から地方政府まで集中的に計画配置を行い、政策が着実に実施されるよう後押ししている。

国務院国有資産監督管理委員会は28日に通知を出し、22年に感染症の中・高リスクエリアと指定されたエリアの所在地の県級行政区域(国家行政区画基準を参照のこと)の内部では、中央企業(中央政府直属の国有企業)の物件を借りているサービス業の小規模・零細企業および民間企業については、22年の賃料の6カ月分を減免し(第4四半期<10-12月>に感染症中・高リスクエリアと指定された場合は、同年の賃料を返還する、または次年度の賃料を減免するなどの方法で6カ月分の賃料減免に相当するようにする)、その他のエリアは賃料の3カ月分を減免するとした。

これと同時に、地方レベルのマーケットエンティティー支援政策も次々発表されている。ここ数日の間に、上海、広東、天津、江蘇、深センなどの地域が、減税・費用削減、賃料減免から感染症対策支出への補助金、貸し出しの投入強化、企業の投資拡大支援に至る一括した措置を打ち出して、マーケットエンティティーが困難を乗り越えるようサポートしている。

例えば上海市は税還付・税減免、費用削減・利益還元、賃料減免、財政補助金、金融面の支援、企業への支援と雇用の安定など複数のサポート政策を打ち出した。速報値の試算によると、税収関連の政策だけで22年には上海市内の関連業界・企業の負担額が約1400億元(約2兆6600億円)軽減されるという。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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