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農薬問題の日本産イチゴを寄付した台湾輸入業者に、「子どもたちをごみ箱に」と怒りの声―中国メディア

Record China    2022年4月1日(金) 9時20分

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中国メディア・観察者網は30日、「農薬基準を超えた日本のイチゴ、台湾の輸入業者が遠くの(貧困)地域に寄付し人々からは怒りの声」と題する記事を掲載した。

中国メディア・観察者網は30日、「農薬基準を超えた日本のイチゴ、台湾の輸入業者が遠くの(貧困)地域に寄付し人々からは怒りの声」と題する記事を掲載した。

台湾で日本から輸入したイチゴから基準値を超える農薬が検出された問題について、記事は「台湾メディアの報道によると、ある輸入業者がイチゴを遠くの(貧困)地域の子どもたちに寄付しているという。さらにその行為は“社会への還元”などという美しい名前で呼ばれている」と報じ、台湾のネットユーザーからは「毒イチゴを子どもたちに食べさせるなんて」「子どもたちをごみ箱として使うなんて」と非難する声が上がっていると伝えた。

22日、台湾衛生福利部食品薬物管理署による食品検査の不合格リストが発表され、日本から輸入したイチゴ9件について基準値を超える残留農薬が検出されていたことが判明した。北区管理センターの陳慶裕課長によると、2月21日以降、日本のイチゴに対し全ロット検査を行っており、こうした状況は半年間続く予定。記事は、「もし輸入される食品が長期にわたって規定に反した場合はその品目の輸入を停止することができるが、彼が決められるレベルの話ではないため、今は検査することしかできない」と説明した。

また、「過去半年間に台湾が日本から輸入したイチゴの中で、基準を超える残留農薬によって不合格となるものはますます増え、その量は5400キログラムを超えた」という台湾メディアの報道を紹介し、「台湾の規定では、食品検査に不合格となった食品は業者が返品あるいは廃棄する必要がある。しかし、台湾政府は日本からイチゴを輸入することを禁止する声明を出していない」と指摘した。

記事は、「“偶然”にも、日本のイチゴが“一斉に”不合格とされるのと同時に、台湾の輸入業者は“羽振りが良く”なった。最近台湾の多くのメディアが、ある輸入業者が貧困地域の子どもたちにイチゴを寄付していることを大きく報じている」とし、台湾メディアの報道を紹介。輸入業者が台湾メディアに対し、「いくつかの理由で福岡県産のイチゴの売れ行きが悪いと感じたため、いっそ売らずに全て社会へ還元しようと考えた」と語ったことや、寄付されたイチゴの市場価値は40万新台湾ドル(約171万円)で、台東と台南の一部の貧困地域に1000パック以上が寄付されたこと、輸入業者の寄付活動を手伝うボランティアの担当者が「イチゴはぜいたく品。これは本当に貴重な天からの贈り物で、幸せの味です。子どもたちは初めてイチゴを食べました。彼らはイチゴを見て『イチゴだ!』と驚き、興奮して『食べていいの?』と聞きました。それから、イチゴを鼻の前に持ってきてはずっといい匂いだと言っていました」と語ったこと、また寄付活動に対し台湾メディアが“とても温かい話だ”としたことを伝えた。

その上で記事は、「台湾メディアによると、輸入業者は(寄付した)イチゴは全て税関検査に合格したものだと語った。しかし、台湾のネットユーザーたちはこれを信じていない」とし、SNS上に「とても温かい話だこと」とやゆするコメントや、「子どもたちに毒イチゴをあげるなんて」「文山区の子どもたちをごみ箱として使うのか」と怒りのコメントが寄せられていることを紹介した。

29日、イチゴの寄付に参加したボランティア団体がSNS上でこれらのネットユーザーたちに対し、「私たちが毒イチゴで子どもたちに害を与えたと多くの人が言っていますが、言葉が出ません。一般的に輸入されたイチゴは、税関検査に不合格となればすぐに廃棄されます。これは基本的な知識です。どんな気持ちで、正しい知識を知らずに非難するのでしょうか?」とコメントした。

これに対して記事は、「あるネットユーザーが今月初めに中華民国消費者文教基金会(消基会)が実施した調査を提示した。当時、消基会は市場で販売されている輸入イチゴを抜き打ち検査し、日本から輸入されたイチゴの8割が不合格で農薬残留が深刻に基準を超えていることを発見した。消基会の責任者は政府の検査が不十分で、規定に合わないイチゴを市場に流出したことを批判した」と伝えた。(翻訳・編集/刀禰)

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