「中国のダムが東南アジアの水不足の原因」=米監視プロジェクトが指摘するも…―米華字メディア

Record China    2022年4月2日(土) 12時30分

拡大

31日、米華字メディア・多維新聞は、中国の大型ダムが東南アジア諸国の水不足を引き起こしているとする米国の監視プロジェクトの指摘に対し、中国側が反論していることを報じた。写真はメコン川。

2022年3月31日、米華字メディア・多維新聞は、中国の大型ダムが東南アジア諸国の水不足を引き起こしているとする米国の監視プロジェクトの指摘に対し、中国側が反論していることを報じた。

記事によると、米国務省による資金助成を受けて米スティムソン・センターなどが2020年12月に始動させた「メコン川ダム監視プロジェクト」がしばしば「中国のダムが東南アジア諸国の水不足を引き起こしている」と指摘してきたが、これに対して中国メディアの環球時報は3月2日付の報道で、清華大学水利学部の研究チームが同1日に「メコン川ダム監視プロジェクト」の結論には多くの重大な誤りがあるとの見解を示した。

そして、雲南省にあるメコン川流域の小湾ダムの水位を例にとり、同大学の衛星遠隔監視技術と高精度実測データと同プロジェクトの監視データを比較したところ、水位の昇降状況に3〜10メートルの誤差があったことが判明したという。

記事によれば、同プロジェクトは、中国のメコン川流域にある11カ所のダムについて毎週水位などの水文監視データを更新し、下流の国に対して「アラート」を発出しているという。

環球時報の報道を受け、スティムソン・センターは同2日に公式サイトを通じてデータの誤りを認めるとともに、再検証した上での修正データに変更を行ったことを明らかにした。しかし、同大学の専門家からは、修正後のデータも実際の水位測定値と8メートルもの誤差があったと指摘が出ている。

環球時報は同プロジェクトについて「以前、メディアや一部の非政府機関が『中国がメコン川流域で進めるダム建設が下流の国に悪影響を与えている』と煽り立てる原因をつくった上、ダムにより下流諸国の干ばつを緩和するという作用を選択的に無視している」とする専門家の意見を紹介している。(翻訳・編集/川尻

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携