北京・上海に翻訳人材の43.58%が集中―中国

人民網日本語版    2022年4月5日(火) 9時50分

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翻訳人材チームは、大卒以上の中・青年をメインとし、中国各地に分布しているものの、北京と上海の翻訳人材が全国の43.58%を占め、このトップ2都市への一極集中が際立っている。写真は上海。

「2022中国翻訳人材発展報告」が1日に発表された。中国翻訳協会が中国全土の翻訳業界の人材発展状況を調査した上で発表した翻訳人材の発展に関する初めての報告となる。中国新聞網が伝えた。

報告は、翻訳人材チームの現状や特徴、問題、動向といった要素を、調査、研究、分析している。中国で翻訳業務に携わっている人の数は538万人で、翻訳サービス機関や企業で、翻訳者として働いている人の数は約98万人。翻訳人材チームの増加幅は大きく、「若年化」や「高学歴化」、「斜線陣化」といった特徴がある。報告によると、ハイレベルで、プロフェッショナルな中国語を外国語に翻訳する人材、非代表的言語の翻訳人材などが依然として不足しているほか、翻訳を専門に学んだ人材が他の分野に流失する現象がみられている。

中国の翻訳人材チームには以下のような特徴がある。

翻訳人材チームの増加幅が大きく、「若年化」や「高学歴化」、「斜線陣化」といった特徴がある。中国の翻訳人材チームの規模は538万人で、10年前と比べて約144万人増加しており、その増加幅は約40%となっている。翻訳人材チームは、大卒以上の中・青年をメインとし、中国各地に分布しているものの、北京と上海の翻訳人材が全国の43.58%を占め、このトップ2都市への一極集中が際立っている。

翻訳人材が各分野の発展に良好な下支えを提供している。翻訳の分野やコンテンツが日に日に多様化し、翻訳人材チームの発展が各分野において重要な下支え的役割を果たすようになっている。うち、教育・トレーニング、情報・通信技術、知的財産権が、主な翻訳業務の分野となっており、占める割合はそれぞれ41.1%、40.8%、38.3%となっている。

「中国語から外国語」、「外国語から中国語」への翻訳人材の需要が依然として主流であるほか、「外国語から外国語」への翻訳ができる人材や多言語話者の需要が高まっている。「中国語から外国語」と「外国語から中国語」のサービスコンテンツが、言語サービス業務において占める割合は、それぞれ37.1%と37.7%となっている。「外国語から外国語」の業務が占める割合は25.2%で、2年前と比べて10%上昇した。外国語人材に対する需要は多元化傾向にあり、複数の言語を習得している人材の重要も高まっている。

翻訳人材を雇用する際に重視される要素は、「学歴」から「学歴+能力」へと変化し、「一分野の専門知識とマルチスキル」を持つ複合型人材のニーズが日に日に高まっている。ここ5年の動向を見ると、複合型人材のニーズが占める割合が高まり、学際的発展が必然的な動向となっている。

ハイレベルで、プロフェッショナルな翻訳人材や非代表的言語の翻訳人材が依然として不足している。翻訳人材育成の主力は依然として、外国語系の学院や学校であるものの、卒業後に翻訳の仕事に携わっている卒業生は半分以下で、人材がかなり流失している状況が存在している。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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