中国では先月に入ってから、芸能人の個人事務所の登記抹消が相次いでおり、この中には女優チャン・ツィイー（章子怡）、俳優ホアン・シャオミン（黄暁明）といったトップスターも含まれている。

中国のニュースサイト・捜狐（SOHU）によると、この1カ月で個人事務所の登記を抹消した芸能人は20人余りを数える。そのほとんどが江蘇省新沂市で登記されていたもので、同市は税制の優遇措置があることから租税回避地として知られている。

今月に入ってから登記を抹消したのは、チャン・ツィイーやホアン・シャオミンをはじめ、俳優リー・シエン（李現）や女優フー・コー（胡可）ら。なお、この現象は今年に入ってから顕著になり、1月には俳優ウィリアム・フォン（馮紹峰）をはじめ約10人が登記を抹消している。

中国当局は近年、芸能人の納税の動きを厳しく監視しており、2018年には女優ファン・ビンビン（范冰冰）による二重契約書を使った脱税が発覚。昨年は女優ジェン・シュアン（鄭爽）が、さらに先月は俳優ダン・ルン（●倫、●は「登」におおざと）の脱税が明るみに出て、巨額の追徴税と罰金が課せられることに。それぞれ芸能活動の再開については先の見えない状況となっている。

こういった芸能人の行動は税務調査への対処と考えられているが、中国メディアでは税務当局は現在、先月のダン・ルンの脱税発覚のように思い切った手段を行う考えはなく、まずは芸能人の自主的な動きを促しているのではないかと報じている。（Mathilda）