2014年6月4日、ブルームバーグによると、中国政府が希土類（レアアース）に関する新たな政策を導入することにより、レアアースの価格が上がるとみられる。5日付で中国紙・参考消息（電子版）が伝えた。

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アナリストは、新たな税制や政策の実施により、レアアースは20％以上値上がりするとみている。価格上昇は海外のレアアース開発プロジェクトを刺激し、世界最大のレアアース生産国である中国以外で、累計120億ドル（約1兆2000億円）規模のプロジェクトが生まれる可能性がある。

レアアースは採掘の過程で有毒なフッ素ガスやがんを引き起こす重金属による汚染水などが発生するため、中国では4年前から不正規の採掘現場の閉鎖に力を注いできた。今年4月にはこれまでで最も厳格な環境保護法の草案が承認されている。今回の政策はこうした環境汚染の抑制のほか、中国のハイテク産業を優遇し、レアアースを有効的に活用させようとの狙いも含んでいるとみられている。

なお、中国のレアアースの輸出規制に関しては、世界貿易機関（WTO）が今年3月、日本や米国、欧州の訴えを認め、世界的な貿易ルールに違反しているとの判定を下している。（翻訳・編集/HA）