2014年6月5日、英BBC中国語ウェブサイトによると、「都市化のために山を削り土地を造る工事が大きな環境問題を引き起こす」と中国の専門家が警鐘を鳴らしている。

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陝西省西安市・長安大学の科学研究チームは、権威ある科学誌「ネイチャー」で報告書を発表し、「山を削って土地を造る行為は、地球の地殻に大手術を行っているようなものだ」と指摘。「山を削ることにより大気や水質の汚染、土地の浸食、山崩れや洪水を引き起こすだけでなく、動植物のよりどころである農地やその生息地を破壊してしまう」としている。専門家らは、山を削り土地を造る前に関連リスクを全面的に評価するよう勧めている。

陝西省延安市は2012年、山を削り79平方キロメートルの土地を造り、そこに収容人数40万人以上の新たな市街地を建設する計画を開始した。しかし、専門家は、「延安市は黄土高原地帯に位置し、土質が柔らかい。そのため、雨が降ると地盤沈下が起こりやすい」と指摘する。長安大学の李培月（リー・ペイユエ）氏も「黄土は山崩れや土石流などの地質災害を引き起こしやすい」と警告している。

米シンクタンクのウィルソン・センター「中国環境フォーラム」の呉嵐（ウー・ラン）主任は、「山を削り、土地を造ることで、中国では砂漠の拡大や水不足、さらには想像もできない悪い結果がもたらされる可能性がある」と懸念を示している。（翻訳・編集/藤）