上海ロックダウンでも「中国は世界サプライチェーンの安定装置」と国営メディア

Record China    2022年4月16日(土) 23時30分

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コロナ禍で中国・上海のロックダウンが長引き、貿易への世界的な影響も懸念される中、国営メディアは「中国は世界のサプライチェーンにおける『安定装置』であり続ける」と強調した。写真は上海の住宅地。

新型コロナの感染拡大で中国最大の経済都市・上海のロックダウン(都市封鎖)が長引き、経済への打撃が深まっている。貿易への世界的な影響も懸念されているが、中国国営メディアは「見誤っている」と指摘。「中国は世界の産業チェーンとサプライチェーン(供給網)における『安定装置』であり続ける」と強調した。

世界最大のコンテナ取扱量を誇る上海港はコロナ禍にもかかわらず、24時間の稼働体制を維持。当局は世界のサプライチェーンに及ぼす影響を最小限に食い止めたい考えだが、中国メディアによると、上海に入る物流トラックは厳しい防疫管理に直面しており、検問通過に何時間も待たされるケースが相次いでいる。

地元に戻った運転手が何日も隔離される面倒を嫌い、上海行きを拒否するケースが続出。シンガポールメディアは「上海港の稼働率も通常の6割程度に落ち込んだ」と報じた。

上海の現状について、国営新華社通信は「現実の評価と判断は事実に基づかなければならない」と報道。「ウイルスのまん延を阻止する一連の措置は確かに貿易と物流に一定の影響を及ぼしたが、9日に洋山港埠頭(ふとう)を出入りした国際船舶は延べ26隻、国内支線コンテナ船は延べ42隻で、ほぼ日常的な作業水準を保った」と伝えた。

記事は「埠頭のエリア別閉鎖作業などの措置により、上海港は依然として全天候の運航を保っている」とも説明。「長江デルタ、世界の産業チェーンとサプライチェーンの安定と円滑を全力で支えている」とした。

続いて「新型コロナの発生後、海外の多くの大型港と埠頭が混雑し、コンテナが不足したことで、貿易会社の出荷の遅れ、輸送コストの上昇が直接生じた」と言及。「これは世界の海運業に重傷を負わせた。次々と試練を迎える中、中国の港は安定と円滑を保った」と述べた。

さらに「未来に目を向ける際には、目先のことばかりを考えてはならない。中国の昨年の物品貿易額は初めて6兆ドル(約750兆円)を突破し、前年比21.4%増となった」と紹介。「世界の貿易や産業チェーン・サプライチェーンの円滑に向け、多大な貢献を成し遂げた」と誇示した。

その上で「これらは中国の市場規模、産業、インフラ、ビジネス環境などの総合的な競争力によるものだ」と自賛。「物事は長い目で見るべきだ。一時的もしくは局部の問題が中国の長期的に好転するファンダメンタルズを変えることはなく、ましてや中国の改革開放の決意と力を揺るがすこともない。中国は必ず世界の産業チェーンおよびサプライチェーンの安定に向け重要な貢献を成し遂げ続けるだろう」と主張した。(編集/日向)

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