Record China 2022年4月17日(日) 21時0分
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日本国上海総領事館の赤松秀一総領事・大使が15日付で、上海市の宗明副市長に宛てて、厳格な新型コロナウイルス感染症対策が実施されている同市内の日系企業が苦境にあることを訴える書簡を出した
日本国上海総領事館の赤松秀一総領事・大使が15日付で、上海市の宗明副市長に宛てて、厳格な新型コロナウイルス感染症対策が実施されている同市内の日系企業が苦境にあることを訴える書簡を出した。同書簡は、日系企業が生産を他地域や中国国外に振り替え始めていることにも触れた。
赤松総領事は書簡の冒頭で、感染症対策に努力する上海市の関係者に敬意と感謝を示し、日系企業1万1000社は市政府の方針に従ってできるかぎりの協力をすると表明した上で、「しかしながら、感染症対策の長期化に伴い、正常操業が行えない状態がすでに1カ月以上も続いており、企業活動への悪影響が顕著に表れてきています」と訴えた。
赤松総領事は「私の耳にもさまざまな日系企業からの悲痛な叫び声が届いております」と表明した上で、具体的には「国内および国際的な物流の多くが停止されていることで、中国国内および日本や、その他海外とのサプライチェーンが分断された状態が続いている」「従業員への給与支払いや取引先への決済業務に支障をきたしている」「いつまでロックダウンが続くか分からないために、顧客への納期の説明ができず、事業計画も立てられない」「製品の生産・納入ができないために他地域の同業他社に販路を奪われはじめている」「これに伴い生産を他地域や中国国外に振り替え始めている」などを列記した。
赤松総領事はさらに、すでに大きな問題が発生しているだけでなく、「今後の先行きの不透明感が、企業活動にとって大きな制約になっている」と訴え、「長江デルタの中心地である上海市が、コロナウイルス感染症の収束後の経済回復の道筋を一日も早く示し、これからも中国の経済発展を牽引(けんいん)する意志とプロセスを明らかにする」ことを求めた。(翻訳・編集/如月隼人)
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