グローバル安全保障イニシアチブを推進、安全保障の枠組みを共に構築すべき―中国メディア

Record China    2022年4月29日(金) 17時0分

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21日付の環球時報電子版は「グローバル安全保障イニシアチブを推進し、アジアのふるさとを共に築く」と題する国際問題学者、周定興氏の論文を掲載した。

21日付の環球時報電子版は「グローバル安全保障イニシアチブを推進し、アジアのふるさとを共に築く」と題する国際問題学者、周定興(ジョウ・ディンシン)氏の論文を掲載した。内容は以下の通り。

現在、国際安全保障情勢は深く複雑な変化をたどりつつあり、ロシアウクライナの衝突は世界の目を引き付け、平和と発展は世界各国人民が共に注目する焦点となっている。ボアオ・アジア・フォーラムの2022年年次総会で、習近平主席はグローバル安全保障イニシアチブを打ち出し、世界に共同安保、総合安保、協力による安保、持続可能な安全保障観を堅持し、冷戦思考とブロック政治を捨て去り、バランスがとれ、効果的で、持続可能な安全保障の枠組みを共に構築するよう呼びかけ、世界と地域の安定を守るために中国のプランを示した。

■新しい安全保障観を堅持し、冷戦思考を捨て去る

平和と発展は依然として時代のテーマだが、不安定性と不確実性が一段と目立つ。アジアは目下、世界で最も発展の活力と潜在力を備えた地域の一つだが、その一方、政治的な相互信頼が不足し、経済発展が不均衡で、安全保障とガバナンスの問題が際立つなどの共通の試練に直面しており、恒久平和と共同繁栄は任重くして道遠しである。2014年のアジア信頼醸成措置会議(CICA)サミットの席上、習近平主席は共同安保、総合安保、協力による安保、持続可能な新しい安全保障観の確立を初めて提唱し、アジアの特徴と各国の共通利益にかなった安全保障と発展の道を模索し、共同建設・享受・ウィンウィンのアジア安全保障の道を歩むよう提唱した。中国は新安全保障観を導き、アフガニスタン、朝鮮半島などホットな問題の政治解決の仲裁に努めるとともに、建設的役割を果たしてきた。

新しい安全保障観に相対するのは、冷戦思考とブロック対抗に代表される古い安全保障観だ。まさに北大西洋条約機構(NATO)はこの20年余りの間にいわゆる「集団安全保障」の防衛ラインを東方へ推し進め、最終的にロシアとウクライナの武力衝突をもたらし、ウクライナ危機を作り上げたのだ。アジアをみると近年、米国の政策は何度か変遷しており、「アジアに向かう」から「アジア太平洋リバランス」、さらには「インド太平洋戦略」へと移り、「クアッド」、三者(米英豪)安全保障パートナーシップ「AUKUS」、2国間軍事同盟などの仕組み・手配を次々に繰り出してきたが、その本質は「スモールヤード・ハイフェンス」(先端技術などの特定分野について敷居を高くして守る戦略)や「小グループ」、「小ブロック」をやり、対立を画策して作り出し、中国の発展を抑え込むことにある。国際情勢の動きが繰り返し証明しているように、平和は決して当たり前のもの、容易に得られるものではなく、必ず断固守らなければならない。地域の安全保障は軍事同盟の強化によって実現することはできず、ブロック対抗の古い道は歴史の発展の潮流と地域人民の願いにそぐわず、平和と安定をもたらすことができない。

■発展で安全保障を促進し、対話で紛争を解決する

痩せた土地で平和の大樹は育たず、続く戦火の中で発展が大きく結実することはない。アジア各国は当面引き続き感染症対策と経済回復に焦点を合わせ、経済・社会の全面的発展を促し、積極的に民生を改善し、貧富の格差を縮小し、安全保障の基礎を絶えず固めるべきだ。近年、中国は平和的発展の道を歩むことを堅持し、世界経済の回復基調を守り、グローバル経済ガバナンスと経済グローバル化のために絶えず強じんな原動力を注入し、アジアの平和・安定と発展・繁栄を守るために重要な貢献をしてきた。

「力は腕にあるのではなく、団結にある」。対話協力は安全保障への必ず通らなければならない道だ。歴史と現実が世界に教えているように、対話協議の方式で共通認識を凝集し、互いに譲り理解し合う精神で意見の相違を処理し、協力ウィンウィンの姿勢で共同発展を促進し、未来に向かう視点で現実の問題を解決することは国同士が仲良く付き合い、矛盾や食い違いを解消し、地域の平和と安定を実現するための効果的な道筋、信頼できる保障だ。習近平主席は、アジア各国は率直かつ誠実で踏み込んだ対話と意思疎通を通じ、戦略的相互信頼を強め、互いの猜疑心を減らし、大同を求めて小異を解消し、仲良く付き合わなければならないと指摘した。アジアのことは結局、アジア人民に依拠して行い、アジアの安全保障は結局、アジア人民に依拠して守らなければならず、アジア人民は協力強化を通してアジアの平和と安定を実現する能力と知恵を持っている。

■引き続き地域統合を図り、持続可能な安全保障の枠組みを構築する

今日のアジアは、直面するリスクと挑戦(試練、課題)が増えているものの、依然として世界で最も発展の活力と潜在力を備えた地域であり、平和、発展、協力、ウィンウィンが終始、地域情勢の主流となっている。アジアは世界の戦略的全局の中での地位が絶えず上昇し、世界の多極化、国際関係の民主化のプロセスの中でますます重要な役割を果たしている。アジアの良好な局面は得難いものであり、一層大切にすべきだ。

中国は終始、周辺を外交の全局の最重要事項に位置付け、周辺の平和、安定、発展を促すことを自らの務めとみている。アジア各国は協力して安全保障上の課題に対応する意識を積極的に培い、協力分野を絶えず広げ、協力方式を刷新し、協力で平和を図り、協力で安全を促すべきだ。共同発展と地域統合のプロセスを後押しし、努力して地域の経済協力と安全保障協力がうまく相互作用し、同時に進んでいく素晴らしい局面を作り上げ、地域の安全保障ガバナンスをつり合いよく推進し、伝統的、非伝統的安全保障問題を共に引き受け、対応し、持続可能な発展で持続可能な安全保障を促進しなければならない。

今日のアジアは、平和と安定が大勢の赴くところ、発展と繁栄が人心の向かうところだ。習近平主席は大所高所の視点からグローバル安全保障イニシアチブを打ち出したが、これは各国人民に共通する心の声を反映したものだ。アジアの普遍的安全保障と恒久的繁栄のため、中国は各国と共に地域協力が絶えず新たな段階に進み、新たな発展を実現するよう後押しし、平和、安寧、繁栄、美麗、友好のふるさとを共に築いていく。

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