中国・微博、コメント作成者の居住地公開、「通報促しオンライン検閲強化」と韓国紙

Record China    2022年5月6日(金) 22時50分

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中国版ツイッター「微博」について、韓国紙は「コメントを書いた人の居住地域を露出させ、コンテンツに対する通報を促している」と報道。「オンライン検閲を強化」との見方を示した。写真は微博。

中国版ツイッター「微博(ウェイボ)」について、韓国紙は「コメントを書いた人の居住地域を露出させ、コンテンツに対する通報を促している」と報じた。その背景としては「新型コロナ事態が深刻化し、ロシアウクライナ侵攻事態が続く中で、オンライン検閲を強化」との見方を示した。

ハンギョレ新聞は北京特派員発の記事で「微博はコメントを書き込んだ人の居住地を省単位まで露出している」と報道。例えば、浙江省や蘇州に居住する人がコメントした場合、コメントの末尾に「浙江」と表示され、山東省青島に居住する人がコメントした場合には「山東」と表示される。海外利用者の場合にはその居住国家が公開される。

この措置に関して、微博は「当事者詐称、悪意のねつ造、トラフィック増加誘導などの不良行為を減らし、伝達内容の真実性と透明性を確保するため」と説明。「3月から使用者のアカウントのIP所在地を公開した」と明らかにした。

記事は「省単位の居住地の公開だとはいえ、ネットユーザーは相当な負担を感じている」と指摘。「当局が個人の住所地など具体的な情報を把握しているという事実を意識せざるをえないためだ」として、「一部のネットユーザーは『コメントを書き込むのが慎重になる』『締め付けられるようだ』という反応を示した」と伝えた。  

当局の歴史解釈に対抗する、いわゆる「歴史虚無主義」を内包した掲示物に対する検閲も強化された。微博を運営する新浪(Sina)の動画プラットフォームである「新浪看点」やニュースアプリの「今日頭条」、中国版TikTokの「抖音(Douyin)」などの中国ソーシャルメディアは先ごろ、共産党が公認した歴史叙述にあらがう内容の掲示物を通報するよう促す公示を出した。

新浪看点は4月24日、利用者に「歴史的虚無主義」を含むコンテンツを上げた場合、アカウントが永久に削除されることがあると警告した。中国で歴史虚無主義とは、党、国家、軍の歴史に関連した敏感なテーマに疑問を投げ掛けたり、党や政府の指導者を誹謗(ひぼう)し、中国文化、社会主義文化、革命文化をけなすことなどを意味する。

ハンギョレ新聞は「こうした措置は今秋に習近平国家主席の3連任決定と関連があるとみられる」と言及。「最近、上海防疫が長期化し、微博などには当局の防疫政策を批判する掲示物やコメントが少なからず現れている。また、ロシアのウクライナ侵攻が長期化し、ロシアを批判する世論を徹底的に削除するなど、統制の強度を高めている」と述べた。(編集/日向)

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