2022年5月11日、韓国メディア・ニューシスは、「日韓関係の改善に意欲的な尹錫悦（ユン・ソクヨル）政権に対し、日本のメディアも好意的に報じている」と伝えた。

記事は、尹氏が林芳正外相との面談で日韓関係の改善に強い意欲を見せたことを受け、朝日新聞が「『雪解け』への期待感が生まれつつある」と報じたことを紹介。就任式では日本についての言及はなかったものの、「林氏らは前夜にマッコリを飲みながら日韓関係について深く意見を交わすなど、『破格の歓待』を受けた」と評価したことを伝えた。

しかし、朝日新聞は「懸案の歴史問題の解決は見通せていない」とも指摘。特に韓国の最高裁判所が徴用工裁判の原告らに対し日本企業に賠償を命じた件は、資産の現金化が目前に近づいており、この夏にも実行される可能性がある。そのため日本側は韓国内の世論に合わせて尹政権の姿勢が変化することを懸念しており、不信感が根深く残っている状態との見方を示したという。

また、時事通信も「国内世論に左右されがちな韓国政府が、元徴用工問題など認識にずれがある懸案に真剣に取り組むか、懐疑的な面もある」とし、「日本政府は韓国側の出方を慎重に見定めて対応する考え」と報道。「日本側にある韓国への不信感はそう簡単に払拭（ふっしょく）できないようだ」とし、「歴代保守政権は内政で窮地に立つと反日を強めた経緯があるから」と批判した。

韓国のネットユーザーからは、「自分たちの側に付いてくれるわけだから、日本としてはうれしいだろうね」「好意的に見えても、裏で不意打ちをたくらむのが日本」「日本にペコペコしてもお金にはならないよ」「日本はいつも『韓国が何とかしろ』と言うだけで、自分から動く気はない」「親日派に国を潰されそう」「5年ももたないかもね」「また酒を飲んでたの？」など、冷ややかなコメントが多く寄せられている。（翻訳・編集/丸山）