「日本はNATOアジア太平洋化の水先案内人に」、批判強める中国共産党系紙

Record China    2022年5月13日(金) 12時0分

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ロシアのウクライナ侵攻をめぐり、中国共産党系紙は日本批判のトーンを強め、「NATOのアジア太平洋化の水先案内人になろうとしている」と指摘した。

ロシアウクライナ侵攻をめぐり、中国が日本批判のトーンを強めている。共産党系の環球時報は「日本はNATO(北大西洋条約機構)のアジア太平洋化の水先案内人になろうとしている」と指摘。「アジアの良好な局面が『新冷戦』によって決して破壊されてはならない」と主張した。

中国網が紹介した環球時報の記事は、5月の連休中に英国を訪問した岸田文雄首相とジョンソン英首相の会談に注目。自衛隊と英軍の「相互訪問」の円滑化について大筋で合意したことを取り上げ、「欧州で分裂を世界で危機と戦争を引き起こすNATOが『集団政治』と『陣営対抗』をアジア太平洋地域にコピペしようとたくらんでいるのだ」と訴えた。

記事は「特に注意すべきはロシアとウクライナの衝突後、日本がいやに興奮していることだ。日本では最近、首相、外相、防衛相が周辺および欧米で外交の動きを活発化させている」と説明。「しかしながら(岸田首相の)訪問先のアジア諸国は警戒を保っており、付和雷同していない。同じく結託によりアジアの『宗主国』という古い夢を再現しようとしている英国に到着すると、日本はようやく共通の言語と『友人の温もり』を見つけた。これは前世紀初頭の日英同盟を想起させる」と皮肉った。

同時に「米国と西側の『内外呼応』が欧州で失敗が証明され深刻な結果を生んでいる『安全モデル』を無理やりアジア太平洋に持ち込めば、地域の平和と安定を破壊するのではないかと懸念されている」と強調。「欧州の安全に『フリーズ」』が生じたことは、米国をはじめとするNATOというシステムがもはや今日の時代に適していないことを証明している」と述べた。

続いて「口先で毎日『今日のウクライナは明日の東アジアかもしれない』と発言している(日本のような)国は、自身の私利によってすっかりのぼせ上がっているが、その他の地域で一つもしくは多くのウクライナ危機を再現しようとする計算は真剣だ」と言及。「アジア諸国はこれを高度に重視するべきだ」と警戒を呼び掛けた。

さらに「各国の安全は切り離すことができず、一国の安全が他国の安全の犠牲の上に成り立つことはない。これは歴史の経験が何度も証明していることだ」と断言。「NATO式の集団対抗メカニズムは地域諸国を無理やり同盟内と同盟外の国に区分する。これはより大きな危険を生むばかりで、相互に警戒し敵意を抱く安全のパラドックス、安全のわなに各国を陥れる」とした。

その上で「地域諸国の安全の懸念と緊張を和らげようとするならば、軍事同盟のNATOは解毒剤ではなく間違いなく毒薬だ」と非難。「NATOのアジア太平洋化への警戒と拒否は、地域諸国の大きな共通認識と集団の意識になるべきだ。日本は地域の平和的発展の大環境を破壊すべきではないと、ここで特に強調しなければならない。自ら災いの種をまくやり方は自他に害をもたらす。歴史の教訓は深い」と論評した。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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