Record China 2022年5月17日(火) 7時20分
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13日、日本華僑報網は「トヨタの逆襲に見る日本の産業の伝統」と題した文章を掲載した。
2022年5月13日、日本華僑報網は「トヨタの逆襲に見る日本の産業の伝統」と題した文章を掲載した。以下はその概要。
国際市場の起伏や、新型コロナによる多重のダメージの中で、自動車業界の巨塔、トヨタは2021会計年度に日本企業で史上最高となる2兆9900億円の営業利益を出した。
電気自動車市場の成長加速や、人工知能技術の発展に伴い、世論からは近年トヨタが衰えたとの声がおしなべて聞かれた。しかし、急速な円安がトヨタの海外利益を増やした。また、国際物流の停滞によりコモディティ商品が値上がりしたこと、国際的な原油高騰により燃費の良い日本のガソリン車の人気が高まったことも要因だ。さらに、半導体供給不足が続く中で、トヨタは2011年の震災、津波を経験したことで日本国内のサプライヤーとの関係を一層強化しており、高い緊急対応性を備えていることもプラスに働いた。
今回のトヨタによる逆襲は、日本の産業が持つ「バランス」の伝統が大きく関係しているように見える。このバランスは産業体系において、エネルギー政策、企業戦略から産業の安全確保までつながっており、利益とリスクの両方に目配りが可能になる。日本はG7諸国に追随してロシアからのエネルギー輸入を停止しようとしているが、トヨタはロシア工場の閉鎖を果断した。ロシアはトヨタにとって成熟した市場ではあるものの、市場シェアは5.5%と決して多くない。
産業の発展において、環境保護にも配慮する必要がある。現在、トヨタの自動車販売データを見ると、電気自動車が生み出す収入は低いように思えるが、実のところトヨタはすでに炭素補足技術の開発に取り組んだり、日本製鉄の電気自動車用鋼板プロジェクトに参加したり、水素燃料電池を発展させたり、カーボンニュートラル信用取引体系に取り組んだりと、静かにバランスを取りながら新たな自動車産業の版図を作り始めている。
13日のオンライン記者会見でトヨタグループの近健太副社長が高成長トレンドの維持は難しく、2022会計年度の営業利益は20%低下するとの予測を示したのは非常に意外だった。原材料価格の高騰、人的コストの状況などさまざまな要因が重なっての予測のようだが、いずれにせよ現在置かれている状況でトヨタが過去最高益の「逆襲」を見せたことは、「バランス」を重視する日本の産業が持つ伝統の優位性を十分に示すものだ。(翻訳・編集/川尻)
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