人民網日本語版 2022年6月5日(日) 13時30分
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今年の中国大学統一入学試験は6月7日から10日にかけて実施されることがこのほど明らかになった。
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今年の中国大学統一入学試験(通称「高考」)は、6月7日から10日にかけて実施されることがこのほど明らかになった(具体的な実施日は各地によって異なる)。毎年この時期になると、中国では高考に関する話題に事欠かない。受験生が大変なのは当然ながら、保護者の力の入れようも日本の所謂「お受験」に引けを取らない。今回はそんな高考を支える保護者の奮闘ぶりを紹介していこう。人民網が伝えた。
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■そもそも高考って何?
まず最初に「高考」について簡単に紹介してみよう。「高考」はその正式名称を「普通高等学校招生全国統一考試」といい、毎年6月上旬に行われる中国の大学統一入学試験。国立大学だけでなく、私立大学に進学する場合も「高考」を受ける必要がある。中国では私立大学は全体の3割未満となっており、私立大学が7割以上を占める日本とはかなり違う。中国の大学進学率は年々上昇しており、今年の受験生の数は1100万人の大台を超えるのではないかとみられている。
また、その名称は「統一」となっているものの、試験問題は省によって異なる。難易度の異なる全国試験問題が複数あるほか、オリジナルの試験問題を採用する省もある。受験科目も省によって異なるが、基本的には、語文(中国語)、数学、外国語が必須でそれぞれ150点満点、それに文系または理系の科目が加わり、合計750点満点となっている。
そしてもう1つ、日本の大学入学共通テストと大きく異なるのが、合格ラインが省によって異なること。例えば昨年、同じ試験問題を採用した12の省・市・自治区の合格ラインを比べてみると、安徽省の最低合格ラインが560点だったのに対し、青海省は456点と、なんと104点もの差があった。かつては全国統一の試験問題だったが、使用する教材や学力の差を考慮し、現在ではこういった試験問題も合格ラインも異なるスタイルが採用されている。
■高考メニューで試験を乗り切ろう!
試験の概要を紹介しただけで、もう頭がクラクラしてきたので、ここからはそんな受験生たちを支える保護者の奮闘ぶりについて触れていこう。日本でゲン担ぎメニューと言えば、「ドーン(丼)と勝つ(カツ)」にちなんだカツ丼が有名だが、中国でもこういった同音ネタのようなゲン担ぎのメニューや食べ物が各地にある。それらの名称は、さすが悠久の歴史をもつ中国だけあって、なかなか奥深くてユニークだ。また、試験前におススメの食べ物リストを見てみると、栄養学的な要素だけでなく、中医学的な要素も考慮されているのが面白い。そして試験当日の朝食から、昼食(午前と午後の試験の間に3時間ほどの休憩時間があるので、昼食は自宅で食べる受験生も少なくない)、試験2日目に向けた夕食まで、合格への願いが込められたメニューで受験生たちをサポートしている。
■体を張ってゲン担ぎ!
そしてここ数年、特に話題を集めるようになっているのが、試験当日の「お見送り」に見られる保護者たちの「ゲン担ぎパフォーマンス」だろう。なかでも有名なのが受験生の母親たちが「旗開得勝(旗を挙げるやすぐに勝利を手にする)」という成語にかけて着る「旗袍(チャイナドレス)」。この時期になると、チャイナドレスの売り上げが一気に2倍近くまで伸びるというから驚きだ。一方の父親も「馬到成功(軍馬が到着すれば即刻勝利が手に入る)」という成語にかけて、「馬褂(チャイナジャケット)」を着たり、暑い時期なので、ゲン担ぎのフレーズなどがデザインされた特製Tシャツを着たりと忙しい。保護者だけでなく、チャイナドレスを着て受験生にエールを送る男性教師まで現れ、ちょっとしたお祭り騒ぎだ。
現在は、海外の大学を受験するケースも以前に比べて増えてはいるものの、高考における過酷な競争は相変わらず。なぜなら中国では一流大学に入れるかどうかで、一生が左右されるといっても過言ではないからだ。それゆえ、中国の人々の高考に対する思い入れも尋常ではない。高考の時期が近付くと、決まってアイドルから有名人まで社会全体が応援メッセージを送るのも、この国ならではだろう。さすが「科挙」の国!上海市では新型コロナ感染拡大の影響で高考が1カ月延期となり、各地でも厳しいコロナ対策の中、受験生たちはラストスパートに入っている。受験生の皆さん、頑張ってくださいね!(提供/人民網日本語版・文、イラスト/玄番登史江、袁蒙)
●イラストで知ろう!イマドキ中国
人民網ではもっと身近なスタイルで今どきの中国を読者の皆さんに知ってもらうため、「つるにはまるまるむし爺さん」と「へのへのもへ郎」、「へめへめくつ美」の3人が流行語やカルチャー、時事問題など幅広いジャンルにおける「イマドキ」を紹介。中国ってこんな国なんだ!と興味を抱き、理解を深めるきっかけにしてみてください。
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日本僑報社
2022/5/21
吉田陽介
2022/5/10
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2022/3/8
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2022/2/7
2022/1/23
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