性格診断「MBTI」が大人気、仕事との関連づけは合理的か?―中国メディア

人民網日本語版    2022年6月9日(木) 22時0分

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SNSの微博ではMBTIに関する最も注目の話題には24億件を超えるアクセスがあり、関連のスレッドは100万件に迫る。

数ある性格診断テストの中でも、今人気があるのは「MBTI」だ。SNSの微博(ウェイボー)ではMBTIに関する最も注目の話題には24億件を超えるアクセスがあり、関連のスレッドは100万件に迫る。

MBTIの人気に火が付いて、仕事をめぐり困ったことになる人が出てきた。

大学を卒業した闌さんは今年、北京の企業で財務の仕事の面接を受け、MBTIを受けさせられた。企業から告げられた診断結果によると、闌さんは財務の仕事に全く向いていないそうで、マーケティングプランニングへの転職を勧められた。というのも、診断では闌さんは外向的、活発、デザインが好きで、美しいものを好む性格とされたからだった。

しかし闌さんは、「自分でよくわかっている。自分は内向的で、挑戦や変化を好まない人間だということを」と話す。

こうした現象について、中国労働関係学院の張麗雲(ジャン・リーユン)准教授は、「MBTIは人を募集する時のふるい分けの方法やツールの1つとすることはできるが、その内容を見れば、応募者の性格的な特徴がどのような仕事に合っているかについておおまかな判断を示すに過ぎず、補助的な役割を果たしており、これを決定的な要因とすることはできない」との見方を示した。

一部の企業がMBTIを基準にして社員のキャリアアップの方向性を決定していることについて、同学院法学院の沈建峰(シェン・ジエンフォン)院長は、「まず、性格診断テストを行い、その結果に基づいて特定の労働者を採用しないとなれば、職業差別の傾向があると言える。次に、このテストを行う中で、労働者の各種情報を大量に集める必要がある。情報が多ければ多いほど、テスト利用の必要性の論証作業をより強化する必要があり、テストの利用をより制限するべきだ。さらに、このテストの科学性自体にも一定の議論がある。こうした背景の中、テスト利用の必要性も制限されるべきだ」と述べた。

国有企業でHRを担当する妍羽(イエン・ユー)さんは、「性格診断テストはそもそもリスクを避けるためのものであると同時に、候補者に対する責任の現れでもある。候補者の性格が企業や職場にふさわしくなければ、入社した後で苦痛を感じるだろうし、双方とも損失を被ることになる。雇用サイドから出発する場合は、MBTIのコアバリューに注目するべきであり、ふるい分けに用いるより、コミュニケーションに用いた方がいい。性格診断テストは雇用サイドが応募者全員のそれぞれのタイプや特徴を理解する一助となるべきだ。そうすることで、チームで協力する時に最も良い組み合わせを見つけることができる」との見方を示した。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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