人民網日本語版 2022年6月20日(月) 19時30分
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中国科学技術大学の研究チームは、地表が硫酸による酸性雨の腐蝕などの災害を被ったのが陸上生物の大量絶滅の主因になった可能性があるとの見方を示した。
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地球上で約2億5000万年前に、最大規模の生命絶滅事件が発生し、70%を超える陸上生物と90%の海洋生物が消滅した。中国科学技術大学の沈延安(シェン・イエンアン)教授の研究チームは最新の研究により、当時シベリアの「スーパー火山」が大量の二酸化硫黄を大気中に放出したことで、地表が硫酸による酸性雨の腐蝕などの災害を被ったのが陸上生物の大量絶滅の主因になった可能性があるとの見方を示した。
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地球では過去に大量絶滅が5回発生しており、約2億5000万年前の二畳紀末の3回目が最も激しく悲惨だった。海中の三葉虫、トゲウオ、古代サンゴなどが絶滅し、陸上の大半の動物と昆虫が絶滅した。植物の大量の消滅により、同時代の炭層が欠けている。この大量絶滅の原因とメカニズムは常に、学界が注目する重要課題となっている。
沈氏のチームと海外の研究者は、豪州のシドニー盆地の二畳紀から三畳紀の地層に対する研究を通して、陸上生物の絶滅の前後で黄鉄鉱の硫黄同位体の含有量がほぼ一致し、絶滅期に限り顕著な減少が見られることを発見した。この異常は当時のシドニー盆地の湖で、硫酸塩の濃度が急激に上昇したことと関係している。これらの硫酸塩は大気の沈降から来ており、元をたどれば、シベリアの「スーパー火山」の噴火によるものだ。
シベリアの「スーパー火山」の噴火は二畳紀末から数十万年続き、地球生態の連鎖反応を引き起こした。今回の研究では、火山が噴出した二酸化硫黄が硫酸塩エアロゾルになり世界に広がり、「硫酸雨」を形成し地表の環境システムを腐蝕した。また、「冷凍庫効果」により世界の気温が下がったりするなどにより、陸上生物の大量絶滅が起きたことが分かった。
国際的な学術誌「Earth and Planetary Science Letters」がこのほど、同成果を発表した。(提供/人民網日本語版・編集/YF)
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